発達障害が9%居る?ってお話。令和4年・文部科学省の調査から。

今回のお話は、文部科学省が出した「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(令和4年)について」についてのお話ですm(_ _)m

公立の小中学生8.8%に発達障害の可能性 文科省調査 | 毎日新聞
通常学級に通う公立小中学校の児童生徒の8・8%に発達障害の可能性があることが13日、文部科学省の調査で明らかになった。10年前の前回調査から2・3ポイント上昇し、35人学級なら1クラスに約3人が読み書き計算や対人関係などに困難があるとみられ...

毎日新聞の記事によると、発達障害と疑われる児童生徒が8.8%居るとのことで。
約9%として、40人のクラスの中で3.6人。30人で2.7人。1クラス・3〜4人くらい、、、と言われるとまあ、そんな感じかなー、そのくらい居るなー、、、という感じです。

調査方法が「教員がアンケートに答える→発達障害か判断する」っていう調査なんですよね(笑)
(せめて研究者とか学生さんとか派遣して、判断して欲しいとこです。)

で、、、調査について、文科省はこー書いてます。

本調査における「Ⅰ.児童生徒の困難の状況」については、学級担任等による回答に基づくもので、発達障害の専門家チームによる判断や医師による診断によるものではない。従って、本調査の結果は、発達障害のある児童生徒数の割合を示すものではなく、特別な教育的支援を必要とする児童生徒数の割合を示すものであることに留意。

通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(令和4年)について」文部科学省Webより

つまり、「授業とかで困ってる生徒」で「知的な発達の遅れがない生徒(≒知的障害ではない)」が居ますよって報告書だ、と。

発達障害の難しさ・面倒臭さ・うさん臭さ

発達障害というお話に含まれる難しさがでてるよーな気がしてます。
発達障害を明確に診断できるのはお医者さんだけなんですよね、ホントは。
さらに言えば、今日行って今日診断がでるようなものでもない、、、んですよね。
チェックすること、生育歴から始まって、多岐にわたりますし、本人のIQチェックも必要ある場合多いし、、、、。
ちゃんと「発達障害だ」と判断するってスゲー大変なんですよねえ、、、。

教育的な意味での「発達障害」ができてしまっている。

「診断されてないけど、発達障害っぽい」ってお話、山のよーにあります。特に教育現場で
教えていて明らかに「発達障害っぽい傾向が見られる」という生徒は(高校教員のときも)たくさん見てきました。

「学習についていくことが難しい」という話の流れで「発達障害」が語られることが多い、、、というか発達障害のお話しのほとんど全てになってきているような気がします。

そういった意味での「発達障害」≒教育的な意味での発達障害、が今の話の中心になっているような気がしています。

発達障害の診断は「医者」にしかできない。

でも、教員は「発達障害を診断することはできない」んです。
ただ「そういう傾向があるから、気をつけて教えたほうがいい」という配慮は絶対に必要です。
じゃー「ちょっとついていけていない児童・生徒」がいるから「病院に行って、診断してもらいましょう」と伝えることが正解か?というと、、、そうではないですよね。
そんなこと教員から言ったらダメだと思うんです。「お子さん、発達障害かもしれないですよ」って教員は言えないですし、ホントは「専門家が判断してお話するべき」だと思うんですよね。

で、札幌市ですと、学校経由で発達障害のチェック(札幌市の施設でWISC-IVなどの検査・カウンセリング)を受けることが可能で、、、そこで「発達障害の疑いアリ」「発達障害のグレーゾーンだ」という表現をされていることが多いです(が、お医者さんの診断ではありませんので、どうしていくと良いのかまで繋がっていかないことが多いように思っています)。

その後、「発達障害かもしれない」で、止まってしまうこと多いです。良い/悪いという話をしたいわけではないです。

結果、どうだったのかわからないまま。うさん臭さが残る

お医者さんの診断なく進む児童・生徒が多く(おそらく50%以上、感覚的には8割が診断まで行かない)、何がどうだったのか、、、「発達障害だったのか」「何が影響与えていたのか/与えなかったのか」が検証されないまま進んでしまっていると思います。

だから「ウチはこれしたらよかった」のレベルの話、=他の人に使えるかどうかわからない経験だけ積み重なっている状況で、、、、。
どーも、うさん臭い話に見える、、、ってループに陥ってる気がするんですよね、発達障害って。

実際、9%居る?

実感として、居る感じはしてます。ただ、それが「診断としての発達障害」か、と言われるとわからないんですよね。教育現場で「診断できる人」は居ませんからね、当然。
その上、学習部分でのつまづき・学校生活での状況から教員が「発達障害かも」と思ってもそれを「保護者に伝えるべきかどうか」難しい部分があると思います。
、、、教員は「診断できない」ので「怪しいなー」と思って伝えるわけにはいかない(という建前と、伝えて保護者にブチ切れられた経験が各学校で伝えられていて「伝えない」という方向になっていることが多い)のです。

結果、、、「発達障害っぽい児童・生徒」が居ても「実際の診断につながらない」状況があります(現在進行系)。

、、、その結果、文科省が今回こーゆー「大げさな発表」かつ「発達障害の話なのに、発達障害が居るとは言わない」ということをしている、、、と思うのは穿ち過ぎですかね?(笑)

まとめというか、個人的な考え。

私(すぎやま)としては、それぞれのご家庭の考え方もありますので、一概にどうすると良いと言い切れません。ただ「病院に繋がって、どういう状況なのか継続的に診断してもらっていく」ことは意外と重要だな、と思っています。

発達障害の状況は「千差万別」という言葉ですら小さいくらい、幅が広く・1つずつ深いことが多いように感じています。
学校で教えていると、生徒さんに合わせて「よい方法」が見つからないことも多いだろうと思います。、、、が、病院での診断結果を見させてもらえると教員側から「話せること・できること」は倍以上増えると思います(実はこう見えていました、こういうことが気になっています、、と言えずにいる先生も多いんですよね)。
保護者側が「少し気になる」と思うことがあれば、保護者側から学校にお話を出してみると教員側から「実は、、、」ということもあるんじゃないかなー、、、と思っています。

私の場合は面談の際に聞いてしまうこと多いです。「ご心配な事何かありますか?」と。
生徒さん居ない所で聞いた方が良いと判断した場合は「後ほどメール(LINE)でお話しを、、、」と、後から聞きます。
諸々わかった状況で教えれると「できることが格段に違う」のです。それでも、時間がかかることが多いので、申し訳ないなあ、、、と思いつつやってます(苦笑)。

発達障害のお話。どーしても「難しく」「面倒臭く」「うさん臭い」んですよね(笑)。
学校が「全部教育でなんとかしようとする」ことをやめて「外部委託(今回の場合は医者に診断してもらう)」ことが必要なんだろうなー、、、学校が変わるべき時期が来てるなー、、、と思いました。
まとまらず、おわりm(_ _)m

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この記事を書いた人
すぎやま

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名古屋出身・富山大学卒・富山で小学校講師・北海道で公立高校教員・家庭教師をしていたら塾ができていました。

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