教育関係の本を中心に、読んだ本をいくつか紹介していこうと思います。
すぎやまの興味が、教育と福祉の間と理科関係に偏っているんで、偏った紹介になりますm(_ _)m。
今回は理科・生物の本です。
第2回 そんなバカな!遺伝子と神について
第2回は理科系の本を紹介しようかと。遺伝のお話の入り口になる本です。
竹内久美子さんの「そんなバカな!遺伝子と神について」です。
初版が1994年、既に内容が古い部分もありますが「大雑把な話として捉える限り」問題になることは無いなー、と思っています。
高校教員時代から何度も買っては生徒に持っていかれるを繰り返しています(笑)。
生物系・遺伝の内容の本の中では「取っ付き易い・読みやすい内容が多い」+「知らない知識が多いから読んだら誰かに話ししたくなる」ところがいいなー、と思っています。
Amazonのレビューを見ると
酷評の嵐ですね(笑)。「論理の飛躍が酷い」というのが大半の意見です。まあ、、、そうなんですが、この手の本に「論理性の高さ」を求めるのはどーかなー、と思うので、そこまで気にしないで読んで大丈夫だと思います。
嘘は、、、ついていないはず(笑)、でも全部完全に信じるのではなく「そういう考え方がある」という捉え方でお話を読んでいくと面白いことがいっぱいあるし、何となく「腑に落ちる」話があるんじゃないかなー、と思います。
底本としてリチャード・ドーキンスの「Selfish Gene(利己的な遺伝子)」が使われていて、それがダメだなんて話もありますが、「利己的な遺伝子」を普通に全部読むのは結構大変なんで、、、「利己的な遺伝子」の雰囲気だけでも味わえるのはいいじゃないかと。事実、この本きっかけで利己的な遺伝子を読んだ生徒が何人かいますし、、、そういった「入り口になる本」の1冊だと思って読むのがオススメです。
利己的な遺伝子、という考え方
遺伝の考え方に「利己的遺伝子(selfish gene:セルフィッシュジーン)」という考え方があります。
「生物のメインは遺伝子であり、肉体は遺伝子が作り出した乗り物(ヴィークル)程度のものである」「生物としての死はどうでもよく遺伝子が引き継がれていくことだけが生物の存在意義だ」という考え方です。利己的なのは「遺伝子」であって「人間・生き物(乗り物側)」ではない、というのが面白いところです(ちなみに1970年代に出てきた考え方で、、、古いんです、実は)。
「生物の肉体ではなく遺伝子が我々の本体だ」と言われれば、そういえばそんな話を習った気がするなー、くらいの記憶がある方も多いかもしれません。でも、リチャード・ドーキンスが主張してるのはもっと変なことで、、、それを面白おかしく書くとこの本のお話に行き着くわけです(笑)。
ちょっとだけ内容のお話を、、、
「第三章利己的遺伝子の陰謀を暴く」に「子どもは恐い ゼンソクで操作する」というお話。
「論理の飛躍」だなー、と思いつつも、何となく「腑に落ちてしまう」部分があったりします。
何でもかんでも遺伝子の責任にするつもりはないですが、そう考えると「気が楽になる」こともあるなー、と思っていたりします。
ゼンソクは第一子に多い
何故なら、、、、二人目の子が生まれると愛情が自分だけじゃなく、下の子にも注がれる
→ 自分に愛情を取り戻したい
→ 自分が死なない程度の状況になればいい
→ ゼンソクになる
というお話(笑)。
論理の飛躍が酷いですが、、、愛情が自分に注がれることで「自分の遺伝子が生き残る可能性が高くなる」という観点で話をしていますので、まあ一応、良しと、、、するかなあ、、どうだろうなあ、、ダメだよなー、、な感じですね(笑)。
拡大解釈、と言われればそれまでですし、ゼンソクの原因はそんなことじゃないと思いますが、、、
子どもたちの行動(振る舞い)を見ていると、そういう可能性もあるかも、、、と思う部分あります。利己的遺伝子が発動しているだけってこともありえるよなー、と思うようにしています(笑)。
古い本なので
青と黄色から紺とオレンジに変わりつつある古本屋さんの100円コーナーでよく出会います。
気軽に読んで「イマイチ面白くない」ならそれでいいかなー、と思います。
利己的遺伝子のお話自体はとても古い考え方ですので、現在ではもっと進んだ考え方がいくつか提示されています。ただ、どれも基本に「利己的な遺伝子」の影響が見えるんですよね(笑)。知っておいて損がない考え方なんで、ぜひぜひ読んで欲しいなー、と思います「利己的な遺伝子」を(笑)。
ただ、難しいだろうと思うので「楽に読めてなんとなくわかる」→「そんなバカな!」を読んでもらえるといいかなー、と思ってます。
ちなみに
生物学だけではないのですが、中学・高校で習う理科の内容のほとんどが19世紀くらいまでのお話です。一部20世紀前半の内容が入りますが、、、ここ50年位の内容が入っているのは、実は高校生物だけかもしれません。
高校でならう理科はあくまでも「知っておくといいよね」のレベルの理科だなー、と思います。そこから先にホントの面白さがあるんですよね。
この本で興味を持ったらぜひ生物学の方へ進んでみてください。もしくは生物学の本をいっぱい読んでみてください。近年の生物学はDNAではなく、ほぼ「タンパク質」のお話ですが(笑)。
まとまらず、おわりm(_ _)m
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本のお話、たぶんまだ続きます。紹介した本は塾においてありますので、面談に来た際に読むことできると思います。
一度塾来てみて下さい、面白い本いっぱいあります(笑)。
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