動画授業で受験生のレベル上がったの?ってお話。

Quoraで「スタディサプリのような比較的質の担保された予備校の授業が低価格で受講できるようになった結果、十数年前の大学受験生と比較して全体のレベルが高くなった可能性はありますか?」という質問があって、返答してみました。

スタディサプリのような比較的質の担保された予備校の授業が低価格で受講できるようになった結果、十数年前の大学受験生と比較して全体のレベルが高くなった可能性はありますか?
杉山 裕康さんの回答: 配信授業を利用した予備校ってのはかなり昔からあって、、、河合塾のサテライトとかまで遡って話をするつもりはありませんが(笑)、、、近年、質的にも量的にもかなり増えてきたように見えますが、実は20年くらい前から「予備校・...

Quoraでは書きにくかったこと・書かなかったこと、こっちに詳しく書いてみます。

ウチの塾の場合。

2020年にも書いたのですが、、、

「動画授業(撮影したものを流す)」については、、、
動画を撮影・配信することはできますが、「それを一人で見る」ことができる生徒さんであれば「宿題を出す&LINEでやったところを撮影して確認・次の範囲の説明を紙に書いて送って宿題を出して、、、」でも可能だと思っています。
、、、そういった事ができないから塾や家庭教師を頼んでいただいていると思っていて。

オンライン授業、できるんですができません。」(ブログより)

そんなわけで、、、。
動画授業で内容を理解しにくい生徒がいるんでウチの塾は動画配信をしていません
いや、動画授業は100本弱あるのですが、、、全て各生徒に向けて作った「復習用動画(復讐動画)」だったり「学校の宿題の解説動画」だったりします(最近作れてません、、すんません)。
「生徒本人が必要として(見たいと思って)いる動画」であれば動画での授業は成立するかなと思っています(後述)が、そうじゃない場合全ての生徒に対して動画での授業ができるとは考えていません

根本的に、動画授業が成立するために必要な事がある

結構、面倒なんですよね動画の授業って、、、。やる方(講師・教師)ではなく、受ける側(生徒)が。
自分のペースでできるように感じるんですが、実際には「動画が流れていく」のに合わせて「ある一定の時間、動画を見る」わけです。飛ばすわけにも、早送りしすぎてもダメなわけです(頑張ったら1.5倍速くらいまで見れるようになるらしいですが)。

つまり

  1. 「動画のスピードに合わせて聞き取ることができる」
  2. 「聞きながらメモをする・ノート取る・問題をする」もしくは「止めてノートを書いて、再生して、を繰り返しつつ進めれる」
  3. 「いつ見るのか、自分で決める」

ができる人じゃないと動画での授業を受けることは難しいと言えるわけです。

特に3つ目。ここのお話をしておきたいんですよね。(1,2については今回省略m(_ _)m)

動画授業・いつ見ます?

いつ見てもいいわけです。
もちろん見なくてもいいわけです。
誰にも強制されないんです。時間・場所が決まっていて、、、「塾に17時に行って授業を受ける」みたいな強制力は何もありません自分で決めて、自分でやる、、、んです(基本的には)。

あ、もちろん塾や家庭教師の先生・保護者との約束で「毎日19時から動画授業を見なさい」的な強制力はあると思います。でも「目の前に先生が居て、教えている」「やってないと声をかけられて、やらざるを得ない」という強制力と比べると、、、まあ、言うまでもないですね(笑)
つまるところ、強制されずに学習できる人じゃないとキツイんですよね、動画授業って。
たぶん元々一人で学習できている生徒さんに向いている方法だと思うんです。

「家で一人で動画で学習できる」ってことは「自分がやると決めて、準備して動画を見て自分で勉強す」ことができる」わけです。それ、動画なくても勉強できる人ですよね?(笑)

だから、、、動画の授業が大丈夫な生徒さんって限られているように思うんですよね。

受験生全てを考えた時

予備校を利用して受験する生徒、、、総合型受験や推薦型受験ではなく、一般受験をする高校生という想定だと思います(一般受験も、国公立大・私立大で大きく違いありますがまとめてお話でお許しくださいm(_ _)m)。

Quoraでも書いたんですが、

「受講するか否か」という最初のハードルを超える生徒の割合は変わらないわけです。ただ「低価格」で「家でできる」という部分があるので、始めてみる生徒は増えているように思います。

Quora「スタディサプリのような比較的質の担保された予備校の授業が低価格で受講できるようになった結果、十数年前の大学受験生と比較して全体のレベルが高くなった可能性はありますか?」

予備校に通うという金銭的なハードルは越えやすくなっていると思います。

ですが、予備校・塾もそうなのですが「継続的に学習するのは本人の意欲の部分」が大きいわけで、、、予備校・塾のように「その日その時間に通う」という強制が無い分、配信授業は「全くやらない生徒も多い」と考えられます。

Quora「スタディサプリのような比較的質の担保された予備校の授業が低価格で受講できるようになった結果、十数年前の大学受験生と比較して全体のレベルが高くなった可能性はありますか?」

上でも書きましたが「やる気」だったり「強制力が無い」こと大きな足かせになって、継続性がそこまで高くないように思います。

そうなると「スタディサプリのような比較的質の担保された予備校の授業が低価格で受講できるようになった結果、十数年前の大学受験生と比較して全体のレベルが高くなった可能性はありますか?」という問に対しての解答は「全体の底上げにはなっていない」になると考えるわけです。

結局の所

やる気があるなら、ツールはなんでもいいんです。やる気が出せるかどうか、、、が大きな分かれ目だなー、と思ってます。

もしくは「ある程度のやる気」はあるけど「一人だと怠けてしまうから、見張ってて欲しい」(≒塾に通う・スタバで勉強する、みたいなこと)と考えられるかどうか。

動画だから「誰でも学習できて、学力が伸びていく」ということは無いわけです。
色々な方法論が出てきては消え、出てきては消え、、、とするわけです。ちょっと前だと「青ペンで書くと脳に定着しやすい」なんて話から青ペン学習法なんてのがありましたが、あれもどこへ行ったんでしょう(笑)。なんでも良いんです、方法は
「その人がやる気になって継続できるもの」であれば何でも良いわけで。
その方法見つけられない時、塾とか家庭教師とか、、一緒にやっていく人が居ると随分楽になると思います。対面で人が居てやると少しだけ気合が入りやすいと思うんですよね、、、。気のせいでは無いと思ってます。

まとまらず、おわりm(_ _)m

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教育方法の話。何故か「新しい方法」を見つけると発表したがるし、それをすれば何とかなると思われがちです。新しい方法は「今までの方法だと上手くいかなった人が上手くいく」ものと「今までの方法で上手くいった人が更に伸びる」ものがあると思うんですよね、、、そのあたりちゃんと考えること必要だなー、と思ってます。

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この記事を書いた人
すぎやま

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名古屋出身・富山大学卒・富山で小学校講師・北海道で公立高校教員・家庭教師をしていたら塾ができていました。

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