何だか、推薦型がどんどん減って、総合型に置き換わっていく(もしくは廃止)ような流れがあるよーで。
それが私立大学だけじゃなく、国立大学もあって、、、。
さて、どう考えたらいいのかな、と。
生徒にとって、いい方向に進んでるのか、どーなのか、、、とちょっと考え込んでいるところです。
東京理科大が推薦型を辞めた。
私が最初に見たのは、東京理科大学のお話でした。
2025年度入学試験から、昼間学部を対象とした「総合型選抜(英語資格検定+特定教科評価)」、理学部第二部を対象とした「総合型選抜(理学部第二部)」を新設します。上記の入試制度の導入に伴い、学校推薦型選抜(公募制)は廃止となります。
東京理科大学ウェブサイトより
また、既存の総合型選抜(女子)の日程・選考方法を変更します。
「総合型を新しく作ります、代わりに学校推薦型(公募推薦)は廃止しますよー」ということで。
これ、ちょっと前からいくつかの私立大学ではあって。例えば立命館大学。
これ入試情報のWebのメニューですが、「一般選抜」「総合型選抜」「帰国生」となっていて、、、推薦型が無いんです。正しくいうと推薦型入試(指定校)はありますが、公募推薦は数年前から無いです。
東北大学は現在30%が総合型で入学する
東北大は3割の学生が総合型選抜(東北大ではAO方式と表記)で入学しています。
→ 将来的に100%総合型に移行したい、と昨年ぶち上げました。
推薦型がなくなるどころか「一般選抜も無くす」という話でして、、、何かが起きてますよね(笑)。
同じく国立大学の東京工業大学は「2025年4月入学から、学校推薦型を廃止・総合型(一般枠・女子枠)にする」という動きをしています。
それ以前に東京工業大学は合併で東京科学大学に名称変更したりするので、、、その後「推薦型なくす」というお話でもあるので一概に一緒に語りにくいですが(笑)。
何にしても「推薦型」→廃止し「総合型」に統一、という流れが「私立大学」だけじゃなく「国立大学」にもあって、、、それが「来年度・再来年度」という、比較的すぐそこのお話、、、なんですよね。
推薦型選抜が無くなると困るのだろか?
そもそも、、、少し前は「AOの入学者はダメだ」というお話でした。
あまりにも簡単に大学に入ることができる方式になっていた為、「AO方式を取りやめる国公立大学が増え」て「推薦を増やす」方向でした。
で、共通テストに変更になった際に「入試方法の変更」がありまして。
推薦型・総合型と名称が変更になった+推薦型(総合型)であっても「学力をはかる試験(共通テストを利用したり、二次試験的なテスト)を課すこと」となりました。
→ 結果的に「推薦が、推薦らしく無くなった」ような状況、、、推薦「なのに」共通テストの点数が必要、になった、わけです。
→ なら、総合型の方が「選抜方法」の自由度は高いし、色々見たい能力ごとの試験を設定もできる(スポーツ型選抜とか)ので、総合型に、、、という感じで。
「推薦型で出来ることの大半は総合型が補完できる」という考え方で進んでいるよーに見えます。
実際そうだと思うのですが、、、。
受験生の事を考えると、どうでしょう?
単純に「受験方法が1個減る」わけです。
総募集人員数は変わらないので、合否には関係なさそうですが「推薦型」が良いと考えている生徒は意外と多くて、、、。
曰く「緊張するので、一発勝負の一般選抜型は怖い」
曰く「総合型でプレゼンとか無理(緊張するし、話すことが無い)」
曰く「学校の定期テストは頑張って点数とれるけど、それ以上は無理」
、、、みたいな生徒。
まあ、大学にホントに行きたいのかどうか若干あやしいなー、とは思いますが(笑)。
そういった生徒の「受け皿的な受験方法」になりつつあった「推薦型選抜」がなくなり「総合型選抜」に入れ替わって、、、、あれ、どっかで見ましたよ、この流れ。
→「AO方式が楽な受験方法すぎるからやめて推薦に切り替える」という10年くらい前の流れと同じよーな気がします。今は「推薦が楽になったから総合型に」と言っていて、、、。
「楽に大学に入れないよーにしよう」という流れを作りたいのはわかるんですが、、、「そもそも、受験全体を考える必要あるんじゃないか?」というのが東北大学の「全部総合型に切り替えるのはどう?」という提案なんだろうなー、と思うわけです。
で、「大学に行きたい生徒像」をどう捉えているのか、大学に聞いてみたいんですよね。
「4年間、親から離れて一人暮らしして『遊びたい』」という「モラトリアムを楽しみたいという生徒」は多いと思うんです。
今回の「推薦ナシ・総合型だけ」の方向はそういった生徒が「望んだ大学に行けない」という可能性が高くなるなー、と思うわけです。
→ つまり、大学としては「そういう『遊びたい学生』は要らない」という判断をしてる、という事?
、、、そんなハズないですよね(笑)。
そう考えていくと、、、推論が立つわけです。
推測、憶測、のお話(30円で売ってるレベル)
きっと、総合型選抜だけになっても「楽に入れる総合型選抜」を実施する大学は残るだろうと思っています。
そういった要望(大学で遊びたい・とりあえず大学に行く)がある限り、どこかの大学のどこかの学部のどこかの学科でそういった方法で入学できる、、、だろうと。
もっと言えば「推薦が復権」することもあるかもしれませんし「総合型なんて」と言われる日が来るかもしれませんし「全員合格・卒業が大変」という欧米方式に変わっていくのかもしれませんし、、、大学入試は「過渡期」に入っている感覚が強いんですよね、私としては。
努力して(学習して)大学に合格する、事が尊ばれた時期は過ぎ去っていく、、、のかもしれません。
推薦型は無くなっていく、のは間違いない
今後数年かけて推薦型が無くなっていくのは間違いなさそうです。
追従する大学も増えそうな気がします。総合型に置き換わっていくんだろう、と思います。
同時に「受け皿になろう」とする大学も増える気がします(推薦型が無くなると受験できない!という生徒を取り込もうとする戦略は十分考えられますよね)。
結果として「そんなに大差がないかもなー」となる気もしています。
ただ「この大学に入りたい!」場合、推薦型を中学から考えているような生徒さん(がたまに居ますが)は、、、行きたい大学の受験方法の変更は目を光らせておく必要ありそうです(推薦は無く・総合型も「特殊なパターンだけ」の大学があるので)。
大学、一般選抜で受験するのが当然、、、という世代(40代後半)なんで、推薦が無くなっても、と思ってしまうところもあります。ただ「多様な受験方法があること」は受験生の利益になると思うので、、、総合型だけじゃなく推薦型も残して欲しいような(総合型と言う名の実質推薦型、とかになりそうな)気もしています。
オチなし。おわり。
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