フリースクールに「通わせることすらハードルが高い」というお話。

数年前、完全不登校の生徒が在籍していた関係で、塾で「フリースクール的に預かる」ということを試みていた時期があります(し、実は静かにやっています)が、料金設定が非常に難しくて、、、さてどーしようかな、と考えていた頃に、「ちょっとお休みします」が増えて自然に終了していきまして、、、それ以降「預かり型」はしばらく明示してやっては居ません。

大学時代に不登校関係のボランティアをしていたこともあり(そしてフリースクールを作ろうとしていたこともあり)「通わせることすらハードルが高い」と言われると、、、思うところ色々あって。

「教育とお金」のお話ですm(_ _)m

東京都でフリースクールに月2万助成も「通わせることすらハードルが高い」不登校の子どもを持つ親の本音 #令和の親(CHANTO WEB) - Yahoo!ニュース
東京都は今年度から不登校の子どもを対象にフリースクール等の費用を月2万円の助成を行います。助成より経済的な負担が軽減される一方で、不登校の子どもを持つ家庭の課題を探りました。

Yahooニュースの記事が読みやすいのでそっちを大きめのリンクにしています↑。
→ 元の記事はこっちのページですね。「東京都でフリースクールに月2万助成も「通わせることすらハードルが高い」不登校の子どもを持つ親の本音 #令和の親」(CHANTO WEB)


都の教育委員会が、令和5年4~9月に行った不登校の児童・生徒を持つ保護者のべ921人を対象した調査では、フリースクールの利用料の平均は月額4万3004円で、およそ6割が家計への負担感があると回答しています。 助成が始まることで経済的な負担が軽減される一方、フリースクールを利用することも難しいと感じている方もいます

「東京都でフリースクールに月2万助成も「通わせることすらハードルが高い」
不登校の子どもを持つ親の本音 #令和の親」(CHANTO WEB)より

大きく分けて2点のお話。

1つ目はお金のお話。

小中学校と異なり、フリースクールは助成がある(地域もある)としても、月2〜4万円程度は当たり前にかかります。しっかり色々な体験プログラムを組み込んでいくと月10万になることも珍しくない、と思います。
一部のフリースクールはNPO法人にすることで「子ども(の家庭)からはお金を取らない・寄付と助成で運営」という方法を取っているところもありますが、一般的に「月2〜4万円くらいの月謝」がかかるのが普通だと思います。

、、、結構な負担額だと思います。
これ以外に「塾に通う・ピアノレッスンに・水泳が・サッカーに」と考えるとご家庭の負担は大きいだろうなー、と。

2つ目は、、、フリースクールというか「不登校あるある」なお話。

通えるか通えないかその日にならないとわからないのに、月謝(お金)をかけなきゃダメ」で「それを子どもが理解してしまって『やめる』と言い出す」んです。
結果、どこにも通えなくなることが多いようで、、、。

私が大学生の頃からあったんですが、、、不登校はいくつかのステージ(状態)を通ることがわかっています。
色々なところがそれぞれの理論でお話をしてくれると思いますが、、、
大学生の頃、お話を当事者の親の会で聞いたときは、

  1. 「とにかく遊ぶ」
  2. 「昼夜逆転する」
  3. 「遊ぶことに飽きる」
  4. 「ご飯を食べない(食べる時間がズレる)」
  5. 「引きこもる」
  6. 「出てこようとして、ダメでふりだしに戻る」

という状態をほとんど全ての子が通っている、、、通らないところがあったり、通ったのかわからないくらい短いとかもありますが、概ね似た流れを経験する、、、ようでした。

この流れの中で「フリースクールに通う」「学校に通う」「習い事に通う」となると、なかなか大変、、、ですよね。昼夜逆転しないように「朝起こして、昼間活動させる」ことだけでも保護者はかなりのエネルギーを割く必要があると思いますし、共働きだと、とても難しいだろうと思うわけで、、、。

どちらも大変ですが、どちらも「外からどうにかできない」ことでもあるわけで

学校のように「無料で通える場所があったら」と思う気持ちはわからないでは無いのですが、、、。
フリースクールの運営には「かなりのお金がかかる」のは間違いないことでして。
そのお金を「税金投入」するとなると色々方法を考えて(バウチャー方式とか)実行する必要ありますが、そうすると今度は「税金を広く薄く使う」ことになるので「学校で今できている事ができなくなる」可能性があって、、、。
「選択と集中」なのか「全てに平等に」なのか、生徒数が減少して小学校・中学校の統廃合も聞こえる昨今に「新しいタイプのものを増やす」という方向はあるのか?、、、と思うわけです。

、、、つまり「自己負担で通うしか無いよね、今は」と言いたいわけですm(_ _)m
どーやっても、今のところ全国津々浦々で「フリースクールを無償で通えるようにします」とは言えない状態なのは、ご理解いただけるかと(北海道のど田舎で、フリースクールに通いたい子はどうする?という問題が解決できないと、無償化はスルッと始まらないだろう、というお話)。

また、子どもの状況に合わせて「休んだらお金いいです」と言えるほどフリースクールは財政的に楽な状況ではないだろうとも思います。
→ 必然的に「月謝を払って、お休みをしてもらう」ことになるでしょう。
子どもを中心に考えると「月謝を払っているからといって、毎回いける状態」になるのには、不登校を始めてからしばらくかかる(経験的に数ヶ月〜1年程度かかることも多い)だろうと思います。
→ 通わせようとしても「遊びたい」だったり「眠たい」だったり、他にしたいことがたくさんある状況なんで「フリースクールに行って、家でやるよーに遊ぶ」だけ、もしくは「家に帰ったら、寝ないで遊びたいとか言う」になるだろうと、、、あるあるですな(苦笑)。

この状況を「外の人」、、、「フリースクールの職員さん」や「学校の先生」が何とかすることは難しいです。
お金に関しては全くタッチできない範囲ですし、、、まして「本人が行きたいと思ってるけど、行けない」みたいな部分は「どれだけ話をしても本人の中で『腑に落ちる』までなかなか動けない」ことはよくある話で、、、(もちろん、その「腑に落ちにくい」のが発達障害やその他の症状による場合は病院との連携が大事になると思いますが、ここでその話をすると「余計に話がこじれる」ので無視してますm(_ _)m)。

フリースクール通わせるのはハードルが高いんです。

記事中にもありましたが、塾に行くほうがハードルが低いようです。
、、、結果として塾も行けなくなるのは、これもまたあるあるだと思いますが。
行けなくなって、行くところがなくなって、色々考えて、、、、行き着く先に「フリースクール」があるような気がします。「不登校→フリースクール」と一気に行ってもうまく行かないことの方が多いように思います。

じゃー、どうしたらいいの?
→ 不登校の親の会保護者だけでも参加してみるのはいかがでしょう?
上に書いたような話は「既に経験している」or「経験している最中」という保護者と話をすることで「あー、、、待つ必要があるな」と思えるだけでも少し違うんじゃないかなー、と思います。

同時に、親の会に子どもを連れて行くと「預かってくれるボランティアさん」が居るところもあるかと思います、、、というか、そういうボランティアを私が大学時代にしてましたので、今でも居てくれるといいなー、と思っています。
親が話をする間、隣の部屋でボケーっとみんなで遊ぶよーな、話をしたり、という感じの、、、稲を植えたり・稲刈りしたり・黒米で餅つきしてみたり・餅つきしたり・ゲームの対戦したり・大学の研究室に連れて行ったり・実家に連れて行ってウチの父親と遊んでみたり、、、というごく一般的なボランティア(笑)が今でもやってる人がいるといいなー、と思うわけです。黒米はうまく餅になりませんでしたね、そういえば、、、。

あー、餅つきを一緒にやった不登校の子は子持ちのパパになってますね、作業療法士だっけか?高校も行かずに大学に入ったっけ、そういえば、、、私が「こーやると、楽に入れるハズ」とかやって(笑)。
20年以上、いい距離感で私とその「元不登校生徒」は付き合いが続いています。そういう長い付き合いをしてくれる「年の近い大人」を見つけるために、、、色々連れて行ってほしいなーと思います。お金はかかりますし、その他色々「保護者の負担はえげつないものがある」とは思いますが、、、「意味があるハズ」です。

→ フリースクールだけが「正解」じゃないし「お金をかけない方法」はあるハズだ、と思っています。

私でいいのであればお話聞くことはできます。
既に40過ぎているので、付き添い続けるのは難しいのかも(笑)しれませんが、、、お話伺うこと・アドバイスすること・知っているNPOさんにつなぐこと、はできるかもしれません。
(現在進行形で、2軒ほどサポートさせていただいています。サポートだけ、のご家庭は無く、家庭教師+サポートだったり、塾+サポートだったり、です。全て何でもサポート、、、という状況ではないこと、ご了承下さいm(_ _)m)

塾・家庭教師のご案内。

面談+無料体験授業からのスタートしています。

保護者の方からのご相談も随時受け付けております。
フリースペース的に午前中開けてたりすることもあります。ご相談いただけると、ウチでできることあるかもしれません。
お気軽に連絡くださいm(_ _)m。

札幌の塾BASEホームページ
札幌の家庭教師屋さんホームページ もあります、、、が最近手が回ってないですm(_ _)m

この記事を書いた人
すぎやま

札幌の家庭教師屋さん・家庭教師がつくる塾BASEの人
名古屋出身・富山大学卒・富山で小学校講師・北海道で公立高校教員・家庭教師をしていたら塾ができていました。

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