2022年4月から高等学校・学習指導要領が変更になります。

「小学校・プログラミング教育・英語が授業科目」「中学校・評価方法の変更(三観点評価に)」と来て、この4月から「高等学校も指導要領変更」となります。
今年の中3は北海道公立高校入試の変更があって「1回目の入試で問題の傾向と対策しにくい」という学年だったんですが、大学入試も「指導要領の変更で、新科目で受験の1回目」になります。ちょっと大変な学年なんですよね、実は、、、。

今回は「指導要領変更→共通テストどう変わるのか?」なお話ですm(_ _)m

昨年、こんなの書いてました。

一番大きな変化は「地歴・公民(≒社会)」の教科のあり方、です。
「歴史総合」(近現代の日本・世界の歴史)、「地理総合」、「公共」が必履修科目になります。
今までは「世界史1科目」と「日本史か地理から1科目」(地歴)、「現代社会」と「倫理か政治経済から1科目」が必履修科目で、、、大きく名称が変更された&必履修の内容が変わりました。

特に、歴史は今まで「世界史は絶対にやるけど、日本史やらなくても高校卒業できる」だったんですよね、実は。それはダメだろーってことで「歴史総合(ただし、近現代史のみ)」になったわけです。

それ以外にも、数学Cが復活(して行列の一部が復活)したり、国語も授業名称が変わったり、、、とセンター試験が共通テストに変更になったように、大きな変更がされることになっています。

中学校・教科書改訂の年です(2021年度〜)https://log.sapporokateikyoushi.com/2021/04/14/post-1467/

いくつかの教科で教科名が変わる(=授業内容も変わる)わけです。
昨年は、共通テスト、どうなるのか?という辺りのお話書いてませんでした、、、というか情報がまだ出てなかったんですよね。で、情報が揃いつつあるので書いておきますm(_ _)m

共通テストの変更

https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r7ikou.html

大学入試センターで「検討されてる」=「まだ完全決定じゃない」んですが、まあ、ほぼ決まりです。
このページに上がってるPDFを全て読んでもらえればいいんですが、、、面倒ですね(笑)。

実施予定は以下の表のような形です。

【別添1】令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告(令和3年7月30日付け文部科学省高等教育局長通知)の別紙1より

変更点だけ上げると

  1. 国語の名称が変わる
  2. 数学→数学Cが一部入ることに(数学Cは新しい科目)
  3. 情報が共通テストで全員が受験するものになる
  4. 地歴・公民がごちゃごちゃ変更になる

という4点かな。(ちなみに、私の専門教科の理科は前回の学習指導要領で大きな変更があったので今回は全くに近く変更が無いです(笑))

1.は名称変更だけなんで説明ナシでm(_ _)m

2. 数学Cが入る

『数学Ⅱ、数学B、数学C』の出題範囲のうち、「数学B」及び「数学C」は、「数学B」の2項目の内容(数列、統計的な推測)及び「数学C」の2項目の内容(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)のうち3項目の内容の問題を選択解答。

【別添1】令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告(令和3年7月30日付け文部科学省高等教育局長通知)の別紙1より

ということで、数学は数C・2項目だけ出題(もっと言えば数Bも2項目だけ)です。そこまで大きな影響はないかなー、と思います。

3. 情報が共通テストで全員が受験するものになる

新学習指導要領では,2科目(「情報Ⅰ」,「情報Ⅱ」)が設定され,これらのうち「情報
Ⅰ」が必履修科目とされている。
また,「未来投資戦略 2018―「Society5.0」「データ駆動型社会」への変革―(平成 30
年6月 15 日閣議決定)」により,「義務教育終了段階での高い理数能力を,文系・理系を
問わず,大学入学以降も伸ばしていけるよう,大学入学共通テストにおいて,国語,数学,
英語のような基礎的な科目として必履修科目「情報Ⅰ」(コンピュータの仕組み,プログ
ラミング等)を追加する」とされている。
このため,必履修科目「情報Ⅰ」の内容を『情報』として出題する。

平成30年告示高等学校学習指導要領に対応した令和7年度大学入学共通テストからの出題教科・科目についてより

「情報系の力、IT・ICTと言われる事柄の力は必要である」ということだと思います。ただ、、、紙で答えるんですよね、共通テストって。「コンピュータの仕組み。プログラミング等」を学ぶ科目のテストを紙面上でやるのはどうなんだろうなー、と思いつつ、、、。問題サンプル(大学入試センター)を見ても、イマイチ、、、なんですよね。
私個人として情報が入ることは賛成です。キーボード使えない(ペンで字が書けないと同じだと思ってます)大学生・社会人が多かったり、、、というレベルしか情報教育してきていないんで、共通テストに入ってくれると少し状況が変わるんじゃないかなー、と思ってます。

4. 地歴・公民がごちゃごちゃ変更になる

地理歴史及び公民については、以下のとおりとする。
ア 上記6出題科目のうちから最大2出題科目を選択。
イ 『地理総合、歴史総合、公共』を選択する場合については、出題範囲(「地理総
合」、「歴史総合」、「公共」)のうち、いずれか2科目(「地理総合」及び「歴史総合」、
「地理総合」及び「公共」、「歴史総合」及び「公共」)の内容の問題を選択解答。
ウ 2出題科目を選択する場合においては、以下の組合せ以外の出題科目の組合せ
を選択。(別表参照)
・『公共、倫理』と『公共、政治・経済』の組合せを選択することはできない。
・『地理総合、歴史総合、公共』を選択した者は、選択解答した問題の出題範囲
の科目と同一名称を含む科目の組合せを選択することはできない。

【別添1】令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告(令和3年7月30日付け文部科学省高等教育局長通知)の別紙1より

学校の授業では「地理総合」「歴史総合」「公共」が必履修(全員受けなきゃダメな)科目、「地理探求」「日本史探求」「世界史探求」「倫理」「政治経済」は選択(学校・学科・コースによって何を取るかが決まる)科目ということになります。

共通テストでは

  • 地歴は「総合+探求」でワンセット(2つで1科目・100点分)
    「地理総合+地理探求」「歴史総合+日本史探求」「歴史総合+世界史探求」
  • 公民は「公共+何か」でワンセット(2つで1科目・100点分)
    「公共+倫理」「公共+政治経済」
  • 必履修科目だけ(2つで1科目・100点分)
    「地理総合+歴史総合」「地理総合+公共」・「歴史総合・公共」

の8つの組み合わせが1科目分。
共通テストは地歴公民で2科目まで受験可能。→下の組み合わせになります。

【別添1】令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告(令和3年7月30日付け文部科学省高等教育局長通知)の別紙1より

簡単に言えば「かぶったらダメ」です。「地理総合+地理探求」であれば「地理総合+公共」の組み合わせは選べない(地理総合がかぶるので)。単純なんですが、社会が2科目必要な大学を考えるなら、早めに「何を使うか」を考えておく必要ありそうです。

おそらくは、、、高校側の作る「教育課程」がこの組み合わせにできるように作られていると思います。ただ、ある程度受験(共通テスト)を意識しておかないと取るべき授業を取らずに高3になってしまった、があり得るかも、、たぶん、大丈夫ですが(笑)。
特に新しい科目・組み合わせに変更されたので「担任の先生に聞いてもイマイチわかってない」ということもあります。しっかりチェックしておく必要あると思います。

今回の変更は「地歴・公民」と「情報」

今回の学習指導要領の変更 → 大学入試共通テストの変更の大きなポイントは「情報」がテストとして入った事と「地歴・公民」が名称から内容から大きく変更がかかったこと、です。

現行の学習指導要領は「理科」が大きく変更されました。ほにゃほにゃ基礎という名称ができたり、生物の内容が大きく変更(中学にメンデルの法則が行って、生化学系の話が増えた)されたりして、変化していました。同じように、新学習指導要領では「地歴・公民」の内容を精査した、、、ということのようです。

それに合わせ、地歴・公民の大学入試共通テストでの科目の取り方も変わりました。今までよりも「より内容をしっかりやってないと受験できない」ような方向(しっかり勉強しろよー、な方向)になりました。まあ、当然といえば当然ですが、、、少しずつ「ちゃんとやらんとダメだよ」という方向が強くなっていますね。抜け穴を塞がれている気分です(笑)。

その上に「情報」が受験科目に入りました。
今のところどの程度の大学が「情報の点数を使う」のかわからないのが実情です。ただ、国立大学協会は「6教科8科目を基本とする」とアナウンスしているので、基本的に「情報」は必ず使うことになるだろう、、、と思います。
→ 今までよりも1教科(1科目)多くなります。入試への対策は早めに考える必要ありそうですm(_ _)m

まとめない・まとめ

学習指導要領が変わると、色々変わります。
小学校、中学校と学習指導要領が変更になって、高校まで変更になりました。一応「新しい指導要領が全てで始まった」ということになります(高校はまだ1年生だけ「新」であとは旧ですが)。

指導要領が変わると「受験教科名が変わる・教科の内容が変わる」ので大学入試が変わります。前回は理科が、今回は社会が大きく変化しました。他の教科も少しずつ変わっています。共通テストも始まってまだ2年で「どんな方向の問題が出るのか」まだまだ確定的なことは言えないですが、、、傾向として「学習指導要領の変化に合わせている」ことは間違いないです。
共通テストのお話は6月あたりに保護者向けお話会でお話しようと思っておりますm(_ _)m

それ以外にも、、、。
評価が三観点評価になり、少し中学校の評価の基準が変わってきているように感じます。同じようなことが高校でも起きるはずで、、、何にしても「定期テストの点数」だけでなく、普段の学習の点数化、、、プリントの提出(ノート代わりのプリント〜実験レポートまで)・小テスト(毎時間の単語テスト〜章末テストまで)・ノート提出・ワーク提出、、、この辺りをどれだけ満点近く取っているか、というのは今昔変わらずかな、と思います。

学習指導要領、実は読むことできます。

「平成29・30・31年改訂学習指導要領(本文、解説)」文部科学省ウェブサイトより
改定のポイントだけでも読んでみると面白いかもです。
一応必要なところは読んでますが、、、読み取りにくい文です(笑)。でも「教育をこういう方向にしていきたい」という考えはとても面白いのでどこかで「指導要領を読む会」をしてみたいんですが、、、需要がなさそうです(笑)。

まとまらず、終わりm(_ _)m

入塾・家庭教師に関して

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大学入試共通テスト、そこに向けての学習は「高校1年生」からしっかり始めたほうが良いです。自分でできる範囲のことが多々あります。まず「できることをしっかり終わらせておくこと」が大事です。
ただ、新しい教科科目に変わるので「今までとは違うことをしないとダメかもしれない」というのは忘れずに居てほしいなーと思っています。
自分でそういうこと考えられない&考える時間がもったいないなら、塾とかに丸投げしましょう(笑)。連絡お待ちしておりますm(_ _)m

その他、個別のお問い合わせもこちらからお願いします。

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この記事を書いた人
すぎやま

札幌の家庭教師屋さん・家庭教師がつくる塾BASEの人
名古屋出身・富山大学卒・富山で小学校講師・北海道で公立高校教員・家庭教師をしていたら塾ができていました。

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