2022年に高等学校普通科が変更になるらしいです。

高校普通科が再編される

高校普通科、3科に再編という記事が出ていました。2022年春に向けて高校普通科を3つに分けようというお話のようです。

普通科は専門的な教育をしないから普通科

普通教育を行う高校は、普通科しか設置できず、大学入試のための画一的な教育になりがちで、特色や魅力ある教育内容に乏しいと指摘されてきた。

というのが理由だそうで、、、えーっと、まあ、そりゃそうですよね(笑)。そのために「工業」や「商業」や「農業」「水産」「体育」「家政」といった専門学科を設置しているわけですし。その専門学科が「大学入試に弱いから生徒が集まらない」から潰れそうになって「総合学科」=単位制にして専門学科で学ぶ内容も選ぶことが可能にする、を作った(けどイマイチ進学が伸びない:道内のお話です)わけです。

普通科で魅力的な教育内容って何かなーと思ったら、地域探求学科(地域連携)とか学際融合(理系・文系両方やる)、、、それって商業や農業や総合学科が今やってることだと思うんですが、、、普通科がそこに食い込んでいくってことなんですかねえ?

例えば札幌東商業高校はここ数年某パンメーカーとコラボして商品開発しています(地域連携)農業系総合学科(もともと農業高校→総合学科)な標茶高校はSDGsな活動(学際融合)や商品開発なんかしてますし、、、そこの高校じゃダメなんですかね、、、。ダメなんでしょうね「大学進学がイマイチ」で、選ばれなかったりするわけです。

北海道限定のお話

近年、北海道内限定ですが普通科フィールド制」というものが設置されています。入学後に「人文科学フィールド」「自然科学フィールド」「医療看護フィールド」「国際文化フィールド」の4つの分野(フィールド)に分かれそれぞれに対応した授業構成で単位取得していく、という「普通科」です。どこかで聞いたような話ですねえ、、、(笑)。

ただ、この普通科フィールド制、全道で7校(ウチ5校が札幌周辺)しかないんです。さらに言えばそのうち2校が2022年度から「普通科に戻す」こととなりました(令和3年度高校配置計画より)。理由は

  • 生徒の特性や進路希望等を踏まえ、教育課程の工夫・改善を図るため、普通科フィールド制を普通科に転換
  • 「基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着や社会的・職業的自立に向け必要な能力や態度を育成する学校に位置付け、普通科に転換

だそうで、、、好意的に読んでも「フィールド制がうまくいかなったので普通科に戻します」と読めてしまうんですよね、気のせいですか??(笑)
ちなみに、今でもフィールド制しているところの多くは「進学系のフィールド」=通常の普通科と同じ授業形式を選べる、を作って国際や看護が無い、という感じになってます。(それ、フィールド制に行かなくて良いんじゃね?というツッコミは無しで(笑))

普通科は大学受験のためのもの?

そういうわけでは無いと思いますが、大学受験が大きなウェイトを占めていることは間違いないですよね?そして、一般的に「専門学科(工業・商業・農業・水産)は学力レベルが低く、普通科は高い」=「普通科じゃないと大学は行きにくい」というイメージがあると思います。まあ、大雑把な話でいいなら「その通り」で、細かく言うと「専門学科のほうが入りやすい大学もある」という話になります(ので、専門学科がいい場合も多いんです)。

また、教育課程(簡単に言うと3年間受ける授業の時間割)がネックになり専門学科は大学進学しにくいです。

専門学科は、専門的な授業(機械やら電気やら農業実習やら)の時間も「週5日、1日6時間授業=週30コマ」の中で行うわけです。当然ですね(笑)。ということは「普通科よりも一般的な科目(=受験に利用する科目)ができる時間数が少ない」わけです。ですので、大学受験的に専門学科は不利です、絶対に。

相対的に普通科は「大学受験に有利」だから「普通科は大学受験」となるのは、まあそうだろうなー、と思っています。

普通科をわける意味

正直、よくわかりません。専門的な学習を促進するのであれば「進学に必要となる授業は減る」わけです。ということは「進学だけではない進路を重視する」んだろうと思うわけです。

それ、社会側がそれを受け入れる前提、ってことですよね??
大学卒業したから給料が高い、という今の社会の当然さを崩して(あ、もちろん大学卒業したら能力が十分についているから給料が高くなるのは当然のはずですが(笑))能力に応じて給料が出るし、その能力を身につける事ができる学びを提供する場としての学校に変えていく、、、横並び一線ではない、ということですよね??

それ、今できますかね??

難しい気がするんですよね、まだ。

専門的な大学(木工職人になる大学、その地域のための大学、というイメージ)が無い、それを教える人材も居ないもしくは居るけれど教える時間が持てない、そういった専門的な大学の卒業生を受け入れる会社がどのくらいあるか、、、札幌市内であればあるかもしれない、例えば釧路なんかもあるかもしれない(釧路公立大卒業生を受け入れる、というイメージ)、でも大学自体が無い地域の高校がこの新しい普通科ができた時に「その先にどうつないで、どう地域に還元するのか」という問題は変わらないままじゃないかと思うわけです、、、。

まとまらないまとめ

結局、人口が多い地域(札幌)の選択肢が増えるだけになるんじゃないかと(普通科フィールド制がそうだったように)思うわけです。いや、それでも良いんですけどね、、、生徒の選択肢が増える事自体は悪いことではないので。

でも、少なくとも北海道でフィールド制をしてみて「7分の2≒28.6%が離脱」したんですよ、10年位やった結果として。それ、、、やる?(笑)

きっと普通科の「中位より下」の高校がやることになるんでしょうね。上位は大学進学に特化して普通科に、中位〜下位が新しい普通科(学際融合とか地域とか)をやっていくんだろうと思います。で、結局新しい普通科の中に「進学コース」ができてそれが一番人気になる、というオチだろうなー今のままだと。

個人的に高校入学前後に「ある程度の進路を分けてしまう」ことが大事だと考えてます。
やりたい職業があるなら専門学科に行くべきだと思いますし(職人であればその方が技術を身につけ仕事ができるし、能力が磨かれやすい)、やりたいことが無いから普通科だと「結果として何者にもならない」ことが多いので職業適性検査などを利用して本人としっかり面談・お話をして決めていくことが大事だと思っていたりするのですが(ドイツのマイスター制度とかに近い考え方ですね)、、、。

普通科を変えるではなく「専門学科を増やす」という選択肢はなかったんですかねえ?
例えば「服飾(ファッション)だけ専門の家政学科」とか、「ゲーム制作だけ専門の情報学科」とか、十分今の状況で可能だと思うんですが、、、ダメなんですかね?そういう人材が欲しいって会社多い気もするんですけどね、、、高卒でゲーム制作十分できる技術持ってるとかスゲー欲しがる気がするし、服飾の基本が全部できる高卒とか十分働いていけるし、、、、色々可能性が高い気がするんですよね、、、。

なんにせよ、、、普通科を分ける意味がよくわかりませんが、3つくらいに分かれるそうです。2022年春から最速で始まる、とか言ってますが、、、何を目指すんでしょう?というお話でしたm(_ _)m

まとまらず。

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高校普通科に進学することだけが「進路決定」ではないと思いますし、「大学に行くことだけが進学」でも無いと思います。今回のこの決定が何を目指してのものなのか、ちょっと注視していきたいと思っています。

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