成績評価の方法が変わったのに、まだ変わる感じ(2025年10月のお話)

ここ5年くらい、評価の仕方(特に中学校)が変わっていて、、、。
特に「主体的に学ぶ姿勢をどうやって評価するか」が変わってきていると感じています。

現行の学習指導要領になって

現在の学習指導要領になった後、こんな記事を書いています。

(これ以外にも、三観点評価のお話とか書いています)


あくまで私のわかる範囲でのお話ですが、提出物全体(まとめて)の点数が低くなっている、、、ように感じています。
今までのように「とりあえず、全部提出してる」だけだと「主体的に、、、」の点数が満点もらえていないような気がしてます(何となく評価を解析した結果なんで、外れてる可能性もありますが)。

(中略)

ほとんどの教科科目で討論やグループ活動がされていて「授業での活動が評価に入りやすくなっている」ようです。→ 「主体的に取り組む姿勢」の評価の中心が「授業中の活動」になってきているような感じがします。

(中略)

それに合わせてジワジワと「テストの出題内容が変わる」ことや「提出物の評価をしない方向になる」ことなどが出てくるような気がしています。(提出物を評価する意味は無い、ってのは先生たちの共通の思いの様な気がしてます)

そういった動きに合わせて今回新しく始まった三観点評価も「重視する部分(おそらく単純に学力)」に比重を置いた評価になっていくように思います。

2021年の観点別評価のお話(四観点→三観点に変わったよー)より

今年、全体的に提出物の評価は低くなってるような気がします。
同じ評価範囲(主体的に取り組む姿勢)で言うと「授業内の活動」を重視していて、、、授業で発言できない生徒・授業内だけで理解しきれない生徒は、ちょっと評価されにくくなったなー、と思っています。

進む方向としては正しいし、この方向にすることで「学校でしっかり学ぶ」という姿勢になっていくので、いいなー、と思いつつ、、、学校だけで学習するのが難しい生徒さんとかいるからなー、と思いつつ、、、です。
「いい意味での抜け道」=「別の指標でも評価できる」という方法があるといいなー、というちょっとだけ文句、でしたm(_ _)m

成績評価のお話 より

2021年時点で、「提出物を評価する意味は無いと先生たちは考えてる」と、2022年には「授業内活動を重視している状態」で「授業で発言できない・理解できない生徒は評価されにくくなっていく」と書いていました。

さらに「学校だけで学習するのが難しい生徒さん」≒「発達障害や不登校傾向のある生徒さんを想定」して、「抜け道(別の指標でも評価する)があってほしい」と書いていました。

→ 2025年になってみると

実際、ノート提出がある教科科目は減っていて(「授業プリントを授業内で確認」はある様子)、授業振り返りシートを活用している中学校(教科ごと違う?)が多くなっているように思います。
その他、小テストへの取り組み姿勢(練習プリントを提出)を評価していたり「書いた量が多い」≒「主体的に学ぶ姿勢がある」みたいな評価をしている(ように見える)事もあったり、、、。
「授業に参加していないと『主体的に学ぶ』は評価がもらえない」状態があるようです。

で、今年の7月に

という記事を書きまして。


主体的に取り組む姿勢の評価が形骸化してるんじゃない?って懸念があるようですね、文科省としては。
「主体的に取り組む姿勢を評価に入れるのは難しいんじゃない?」と言いたいのかなー、、という感じがする資料でした。

学習に向かう力・主体的に学ぶが評価に入らなくなるかもしれないというお話 より

で、主体的に取り組む姿勢の評価はやめる方向なんだなー、と。それだと困るなあ、、、と。

テストで点が取れない真面目に頑張っている生徒の評価をどうつけるか、という問題

7月にも書きましたが、そもそもの問題点は「真面目なんだけれど点数につながっていない生徒の評価です。

極端な事を言えば、、、


例えば、不登校でほぼ学校に通えていないけれど定期テストで5教科合計450点以上(全科目90点以上)を取った生徒は、、、5で良いのか?という問題。かといって、、、現行の評価だと不登校だと定期テストで60点以上取って2がつくことがあるので、それもどうなんだろう?と思うのです。

学習に向かう力・主体的に学ぶが評価に入らなくなるかもしれないというお話 より

えーっと、定期テストで60点以上取っていても、不登校で授業を全く受けていない、、、ノート・プリント・ワーク提出・授業振り返りは全く何もしていない状態、小テストは別室・別日で受けていることもある、、、だと、5段階で3ではなく2が付いている中学校があって、、、。
どーなんでしょう「授業を受けていないのに60点取れるだけの努力をしている」という評価基準があってもいいのに、と思うのですが、、、まあ、作らないだろうと思いつつ、、、。

こういった不登校の生徒や、発達障害がある生徒は「主体的に学ぶ(=四観点評価時代の関心・意欲・態度)」の点数を稼ぐことで成績を維持していたりしたんですが、ここ数年全く点数がもらえない生徒さんが増えてきていて、、、、。

で、こんな記事を見まして。

学校の通知表・調査書にある「主体的に学習に取り組む態度」《ノート提出、締切遵守で評価するのは間違い》学習指導要領の改訂でどう見直し?
現在、学習指導要領の改訂に向けた議論が行われている。いくつかの改革が進められつつあるが、注目の改革の1つが、「主体的に学習に取り組む態度」の評価の見直しである。7月4日にその計画が公表されると、メディ…

簡単に言うと「主体的ってなんだかよくわからんから、評価に入れるのはやめよう。でも大事だから、コメントとしては残そう」というお話で、、、(笑)。
もーちょっと見ていくと、、、


子どものほうも評価を過度に意識した行動をとるようになるなどの問題も生じていた。そこで、今回、改革のメスが入れられることになったのである。

(中略)

「主体的に学習に取り組む態度」のうち、「粘り強さ」を抽出して、それをノート提出などで評価するといったことになるのだ。先生の指示にしたがってノート提出する行為は、主体性とはほとんど関係しないにもかかわらず。

学校の通知表・調査書にある「主体的に学習に取り組む態度」
《ノート提出、締切遵守で評価するのは間違い》
学習指導要領の改訂でどう見直し?

「生徒が評価を意識した行動する」ってのは、まあ、ありがちなことです。それが成績評価の差を生んでいるなら、、、是正しなきゃなー、とは思います。
、、、意識させて、成績取らせていた側が言う事ではないかもしれませんがm(_ _)m

主体性って何?ってことをいい始めると、「ノート提出なんて主体性ないじゃん」となる、、、のは当然かと思います。
で、再び引用します。2021年時点で、


「提出物の評価をしない方向になる」ことなどが出てくるような気がしています。(提出物を評価する意味は無い、ってのは先生たちの共通の思いの様な気がしてます)

2021年の観点別評価のお話(四観点→三観点に変わったよー)より

と書いていました。成績つける先生たちは「どーやったら生徒をより正しく(良く)評価できるか」を考えているわけです。で、提出物って評価しても意味ないなー、、、というのは私が教員時代に既に言われていて(2014年以前ですので、10年以上前に、当たり前に言われていました)、、、。
でも「提出物で評価していた」んですよね、現場の先生たちが「意味が無いけど、評価していた」事を見落としていないだろうか?と思うわけです。

「テストで点数取れないけど、頑張っている」をどう評価するべきか?

小テストでも点数が取れない、文を書くのも下手(嫌い)で振り返りシートもあまり書けない、、、でもスゲー頑張っている生徒、がいて、、、
「その子は頑張ってるから、評価を上げていい」とはならないです、評価基準だったり評価方法は統一してないとダメですので。
その子を評価できるような基準に変える、のも違うと思います。
全ての生徒を正しく評価できる方法を考えて、作る、が正解だと思います。

正解だと思いますが、、、、
それよりも「ちょっと幅のある評価方法」を作っておいて「提出してくれたら評価」とか「存在していたら評価」みたいなことができるよーにしておくと、、、、そういった生徒が救われるのになあ、と。
そういった形で「現場で拡大解釈・柔軟に運用」されていたのが「関心・意欲・態度→主体的に学ぶ姿勢」だったよーな気がしています。あ、もちろん「学力的には全く足りていない」ので、進学するときにスゲー困るんですよ、そういう評価だと。でも、本人の「学習に対するモチベーション」は大きく上がります。上がるので自分で頑張れるよーになる子も多いなー、、、というのが私の肌感覚。

何を長々と書いてるの??

えーっと、現行の学習指導要領は2017年に改訂 → 小学校は2020年から開始、中学校は2021年に開始、高校は2022年から段階的に開始、しています。

ってことは、中学校であれば2021年〜2025年現在で「評価の方法が大きく変わる」ことは本来はあまりよろしくないハズです。
、、、評価の仕方の文言(指導要領に書いてある内容)が変わったわけではないですので。

ところが、明らかに「毎年少しずつ変わっている」わけで、、、。まあ、教員目線で話をすれば「急に完全に評価を変えることは、生徒・保護者に理解をしてもらいにくい」ので「年度進行で変えていく」のは普通のことではあると思いますが、、、。
だとしても「毎年のように大きく変わっているように感じている」ので、評価のお話はブログでよく取り上げていたりします。

2021年から毎年評価が変わっていて、、、。
つまり、この後2027年に改訂中学校は2031年から新しい学習指導要領になって「新しい基準での評価」が始まって、、、また、同じよーに「毎年少しずつ評価基準が変わって、、、」となるのかなー、、、と要らん心配をしているわけです。

そして、、、

そもそも、中学校ごとに「評価が違う」のは仕方ないとして(あまり仕方ないと思っているわけではないです、ホントは「全国統一の基準を作るべき・義務教育だから」と思っていますが)、、、。
中学校内、同一学年・同一教科でも「教員ごとに評価基準が違う」のは、そろそろ何とかならないかなー、と思うのです。
こっちのセンセーは「実験してる」けどあっちのセンセーは「実験しないし、プリントも配らない」(で、その実験がテストで出題される・事細かに)とか、、、ワークを使わない先生・使う先生(でもワークから出題)、もーちょっと、統一してもいいんじゃないかなあ、と思うんですが、、、ダメですかねえ?

あと、教科が違うと「定期テスト点数→5段階評価」の評価が大きく違うのも何とかしてほしいです。
例)数学は80点→4(どうやらテスト85点以上じゃないと5にしない様子)で、英語は65点→5(テストの評価よりも授業内活動がかなり重視されている様子)
評価基準が年度当初に示されている中学校はまだいいのですが、そうではなく夏休み前になってやっと基準が示された、という話を未だに聞きますし、、、。中学校ごとの差が年々開いているよーな気がしています。

、、、もちろん評価をつけるのは教科担任」と法律で規定されているので、「同一学年・同一教科」であっても教員が異なれば「評価の仕方が変わるのは当然」だとは理解しているんですが、、、それ、そろそろ考える時期が来てるんじゃないかなー、と思うわけです。

「全国統一」して学力差がないように(もしくは、学力差がわかるように)する必要はないのかなあ、、、と思うんですよね。

そして今回の学習指導要領の改訂で、「主体的に学ぶ姿勢」のような「観察をすることで評価する内容」が5段階評価に入らなくなります。で、あれば「授業をしている教員」ではなく「(テストなどの)数値を見て客観的に評価できる人」の方が、より正確な評価ができるんじゃないか、、、と思うんですよねー。

そーすると、、、発達障害や不登校のような「学校に来ていない生徒をどう評価するか」が大きく問われるようになる、、、ハズです。現時点で「正確に評価できていない」と思っていますが、、、さらに大きく違ってくるよーな気がしています。

新しい指導要領まであと6年ほどありますが、、、先行実施される時期を含めて考えるとあと4〜5年くらいだと思います。どーなっていくのか、しっかり見ておきたいなー、と思います。
そして、良い抜け道を見つけて「うまいこと成績を取る方法」を考えたいなー、と思います(笑)。

まとまらず、終わりm(_ _)m

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この記事を書いた人
すぎやま

札幌の家庭教師屋さん・家庭教師がつくる塾BASEの人
名古屋出身・富山大学卒・富山で小学校講師・北海道で公立高校教員・家庭教師をしていたら塾ができていました。

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