えー、北海道立高校の2025年入試(2026年度入学者選抜)が終わりました。
が、ボーダーラインのお話はしません。道コンがデータを出してくれるのでそれを待ちましょう(笑)。
で、今回は最終の倍率のお話です。
毎年3月〜4月にかけて、倍率のデータやボーダーラインのデータを使ってお話を書いていて、、、対象は「中1・中2の人たち」です。中3は既にもう、どーしようもないので(笑)。
今回も「中1、中2向け」のお話ですm(_ _)m。
受験が終わった中3の皆さまが読んでも大して面白くない話、、、だと想いますm(_ _)m
再出願後の倍率=最終倍率が出ました。
再出願(公立推薦不合格の人がもう一回公立に出願した)後の倍率なんで、最終の倍率です。
ってことで、倍率は「当初倍率」「出願変更後の倍率」「再出願後の倍率」の3回出ます。
→ 一般入試の出願は「当初倍率」の後に出願変更が可能です。推薦は不合格の場合、「出願変更の後」に再出願(もう一回高校を選べる)できます。
現状、落ちたとしてもOK!で推薦受験しておけば「最も倍率がわかってる」状態で出願先を決めることができる、というルールになっています。学校推薦の時代にはなかったことですが、、、公募推薦(自分で決めて出願してOK)になって「ああ、そういう抜け道があったのね」という感じがしてます。
今年も、推薦で「大量に不合格者」が出て、最終倍率がずいぶん動きました。
大きく倍率が変わった高校→人気がある高校?
えーっと、倍率が大きく変動した(上がった)高校の大半は「定員数が少ない学科」です。
例
市立札幌平岸高校・デザインアート科(定員40名・内推薦枠20名→一般の定員20名) 1.325倍→1.500倍(14人→30人:16人増)
市立札幌清田高校・グローバル科(定員40名・内推薦枠20名→一般の定員20名) 1.500倍→1.850倍(17人→37人:20人増)
のような、そもそもの定員が少なく「推薦で定員の半分が埋まって、一般入試の定員がスゲー少ない」高校が倍率が大きく上がっています。
ところが、そーじゃない所がいくつかありまして、、、。
例
札幌厚別高校・総合学科(定員280名・内推薦枠140名:推薦内定130名→一般の定員150名) 1.154倍→1.267倍(173人→190人:17人増)
大麻高校・普通科(定員280名・内推薦枠84名:推薦内定79名→一般の定員201名) 1.143倍→1.274倍(237人→256人:19人増)
まだ、厚別高校は「定員が少ない」方に分類できるほどの人数ですが、、、大麻高校はちょっと今年受験者数多い(人気が高い)と言っていいんじゃないかなーというくらい、再出願でも増えています。
再出願で大きく増えた?推薦不合格者数と見てみる。
実際に数字を見てみると、、、。
「推薦で落ちた人数」→「変更後倍率までは、その高校の倍率に入ってた」
「実質の増減」→(変更後倍率からの増減)ー(推薦落ちた人数)で出しています。
学校名 | 学科名 | 募集人員 | 推薦入学内定者数 | 実募集人員 | 再出願後の全出願者数 | 変更後倍率からの増減 | 推薦落ちた人数 | 実質の増減 |
札幌月寒 | 普通 | 320 | – | 320 | 454 | 12 | 12 | |
札幌手稲 | 普通 | 320 | 60 | 260 | 275 | 13 | 0 | 13 |
札幌丘珠 | 普通 | 280 | 41 | 239 | 230 | 6 | 0 | 6 |
札幌東陵 | 普通 | 280 | 28 | 252 | 296 | 18 | 13 | 5 |
札幌稲雲 | 普通 | 280 | – | 280 | 365 | 6 | 6 | |
札幌平岡 | 普通 | 240 | – | 240 | 270 | 6 | 6 | |
札幌国際情報 | 普通 | 80 | 24 | 56 | 92 | 25 | 39 | -14 |
大麻 | 普通 | 280 | 79 | 201 | 256 | 19 | 4 | 15 |
石狩南 | 普通 | 280 | – | 280 | 328 | 8 | 8 | |
札幌国際情報 | 国際文化 | 80 | 40 | 40 | 57 | 18 | 30 | -12 |
札幌東商業 | 流通経済 | 80 | 40 | 40 | 40 | 17 | 38 | -21 |
★市立札幌旭丘 | 普通 | 240 | 48 | 192 | 285 | 45 | 67 | -22 |
★市立札幌藻岩 | 普通 | 240 | 72 | 168 | 223 | 58 | 59 | -1 |
★市立札幌平岸 | 普通 | 280 | 28 | 252 | 454 | 49 | 60 | -11 |
★市立札幌平岸 | デザインアート | 40 | 20 | 20 | 30 | 16 | 19 | -3 |
★市立札幌清田 | 普通 | 200 | 40 | 160 | 210 | 47 | 53 | -6 |
★市立札幌清田 | グローバル | 40 | 20 | 20 | 37 | 20 | 23 | -3 |
★市立札幌新川 | 普通 | 320 | 64 | 256 | 327 | 52 | 64 | -12 |
★市立札幌旭丘 | 数理データサイエンス | 80 | 24 | 56 | 46 | 4 | 7 | -3 |
増減が多い高校だけ、表にしています(あと、札幌市立は入れました:啓北以外)。
札幌市立の高校の多くは「推薦で出願・落ちたけどそのまま受験」に見えます。実際にどうなのかはわかりませんが、数字上は「藻岩高校・普通:推薦59名不合格・58名再出願(で、-1名)」に見えるわけです。
再出願後・特徴的な動き
特徴的なのは「月寒高校」「手稲高校」「大麻高校」と「国際情報高校・普通科、国際文化」「旭丘高校・普通科」「平岸高校・普通科」「新川高校」「札幌東商業・流通経済」で、、、
月寒高校は「推薦が無し」で13人増加していて、、、実は例年月寒は「再出願後、増える」んですよね。
まあ、「旭丘の推薦不合格→旭丘じゃないところ受験」だと月寒は最初に名前が上がってくるグループにいるかなー、と思います。
同様に、手稲高校も旭丘や国際情報から流れてくる人がいるんじゃないかなー、と。場合によっては新川からもある、、、のかもしれません(13人増)
今年、珍しいのは大麻高校。受け皿になっているよーです。
数年前は「倍率が1.0倍を切る」ような状況が続いていて「お買い得!」と推していた(大学進学とかをみると悪くないので)んですが、昨年・今年と1.2倍付近になっていて、、、今年は再出願後に15人増となっています。
逆に、推薦後に大きく人数を減らしているのが「旭丘高校・普通科」です。
22人減は、非常に大きい。これ、多分「落ちること前提」で推薦受けている生徒がそれなりの人数居る、、、ってことかと思います。「再出願で、倍率見つつ月寒か新川か手稲を選ぶ」みたいなことをしてるんじゃないかなー、、、と。
同様に「新川高校」や「平岸高校・普通科」もとりあえず推薦・ダメなら一般、で推薦受験してる感じがします。
札幌市立は特に公募推薦になってから「推薦の倍率」が高いので、、、「受けるだけ受けてみよう」が増えている気がします。
国際情報は、定員が少ない(学科に分かれているので、少ない人数になる)ので、どーしても「国際情報に行きたい」という人が「普通科推薦・ダメなら一般で国際文化」みたいな事をしている人が多いようです。載せていませんが、グローバルビジネス科は41人増(推薦45名不合格:4名減)だったりするので、、ここに「普通科・国際文化から再出願」が一定数いるだろうなー、と。
国際情報は「別枠」で考えた方がいい感じです、、、「どーしても国際情報に行きたい」がとんでもなく多いので。
(そして、倍率が非常に高くなるので、オススメしにくいです)
札幌東商業・流通経済は、昨年も倍率が高く(1.350倍)、今年も当初倍率が1.275倍と人気がありましたが、、、当初倍率〜変更後倍率が「高い倍率になった」のが影響してか、今年は推薦不合格者が38人居ましたが再出願は17人(21人減)と避けられた感じがします。
商業・工業は一部「人気がある」ため隔年で倍率が高かったりする学科が多いのです。
流通経済が人気があるのは間違いなく「昨年・今年とも、ある程度(1.2倍)以上の倍率」でしたが、再出願後1.0倍に、、、推薦でダメなら「避ける・逃げる」方向だった受験生が多かったんだろーなー、、、という数字でした。
今年は「低い年」と見るべきか、高いのが2年続いたと見るべきか、、、難しいところです(笑)。
何を見ている?
えー、そもそもの話、、、過去に何度も書いておりますが、、、「上位70%に入るだけの学力を身に着けているなら、倍率は全く関係ない」です。
じゃ、何を見てるのか?、、、ってところなわけです。
「ギリギリでも行きたい高校がある場合」だったり「頑張って入れるところを考える場合」だったり、、、どーしてもあると思います。
そして、当初の倍率や変更後の倍率が「大きく動く」高校があるわけです。そこで「あー、ヤバい」とか思わないで良いようなデータ、情報の蓄積、、、をしてるわけです。
「どーせ、上がるから」という前提で出願していれば、少々倍率が上がったところで「気持ちが揺れない」で済むわけです(もしくは「どーせ、下がるし」と思える高校もあったりするわけですよ、実は)。
更に言えば「やっぱり、推薦後の再出願で出すと、倍率の予測しやすいから良いよな」という状況があって、、、。
「推薦落ちてもいいから出す」というのは「戦略・戦術」として(あるランク以上であれば)確立されたなー、と思うわけです(実際にそういう受験生が多くいるように数字上で見えるので)。
この先、道立高校の入試方法がこのままであれば、しばらく「倍率が再出願後(最終で)急激に上がる・下がる」は続くだろうなー、と思います。それが「1.2倍→1.0倍」とか「1.5倍→1.9倍」とか「2.2倍→2.5倍(札幌啓成・理数科)」とか、、、結構大きい幅の事続くんだろーなー、と。
ギリギリでの受験、やっぱりダメだよなー、というデータがここ2年位は続いております。
受からない、ということではなく、合否が「時の運」になるので実力が発揮されたかどうかわからないまま高校に行くことになる、というお話です(そのうち書くかもしれませんm(_ _)m)。
進路のお話、、、個別でお話すること可能です。
土日19時以降・塾にて面談・教育相談できます。詳しくはお問い合わせくださいm(_ _)m
終わり。
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