3月18日に、公立高校の合格内定者数が発表されました。まずは、合格内定おめでとうございます。
で、、、来年度以降に向け「推薦の実情」を数字で見ておこうと思います。
どちらかというと、中学1年・2年生向けのお話です。
推薦の定員と受験者数と合格内定者数
いくつか数値を出してみたのですが、、
「推薦倍率」→「推薦の受験者数」÷「推薦定員」、1を切ると「定員に満たない」状態
「推薦合格率」→「合格内定者数」÷「推薦受験者数」、受験者の内「何%が合格したか」がわかる
この2つを合わせると「定員に満たない」けど「全員合格している」とか、「定員越えている」けど「不合格者が多数出てる」とかが見えます。
高校名・学科 | 推薦定員 | 推薦受験者数 | 推薦内定者数 | 推薦合格率 | 推薦倍率 |
市立札幌平岸普通 | 28 | 88 | 28 | 31.82% | 3.143 |
札幌国際情報普通 | 24 | 63 | 24 | 38.10% | 2.625 |
市立札幌旭丘普通 | 48 | 115 | 48 | 41.74% | 2.396 |
市立札幌清田普通 | 40 | 93 | 40 | 43.01% | 2.325 |
市立札幌清田グローバル | 20 | 43 | 20 | 46.51% | 2.150 |
市立札幌新川普通 | 64 | 128 | 64 | 50.00% | 2.000 |
市立札幌平岸デザインアート | 20 | 39 | 20 | 51.28% | 1.950 |
札幌東商業流通経済 | 40 | 78 | 40 | 51.28% | 1.950 |
札幌啓成普通 | 28 | 53 | 28 | 52.83% | 1.893 |
市立札幌藻岩普通 | 72 | 131 | 72 | 54.96% | 1.819 |
札幌国際情報グローバルビジネス | 60 | 105 | 60 | 57.14% | 1.750 |
札幌国際情報国際文化 | 40 | 70 | 40 | 57.14% | 1.750 |
札幌白石普通 | 56 | 94 | 56 | 59.57% | 1.679 |
恵庭南体育 | 40 | 66 | 40 | 60.61% | 1.650 |
千歳普通 | 40 | 61 | 40 | 65.57% | 1.525 |
札幌東陵普通 | 28 | 41 | 28 | 68.29% | 1.464 |
札幌英藍普通 | 56 | 80 | 56 | 70.00% | 1.429 |
札幌北陵普通 | 64 | 91 | 64 | 70.33% | 1.422 |
北広島普通 | 84 | 116 | 84 | 72.41% | 1.381 |
札幌啓成理数 | 12 | 16 | 8 | 50.00% | 1.333 |
市立札幌旭丘数理データサイエンス | 24 | 31 | 24 | 77.42% | 1.292 |
札幌東商業国際経済 | 40 | 51 | 40 | 78.43% | 1.275 |
札幌東商業情報処理 | 40 | 48 | 40 | 83.33% | 1.200 |
札幌琴似工業電子機械 | 40 | 48 | 38 | 79.17% | 1.200 |
札幌真栄普通 | 40 | 48 | 40 | 83.33% | 1.200 |
市立札幌啓北商業未来商学 | 120 | 142 | 120 | 84.51% | 1.183 |
札幌厚別総合 | 140 | 150 | 130 | 86.67% | 1.071 |
札幌国際情報理数工学 | 20 | 20 | 18 | 90.00% | 1.000 |
大麻普通 | 84 | 83 | 79 | 95.18% | 0.988 |
恵庭北普通 | 24 | 23 | 22 | 95.65% | 0.958 |
石狩翔陽総合 | 160 | 151 | 99 | 65.56% | 0.944 |
札幌手稲普通 | 64 | 60 | 60 | 100.00% | 0.938 |
札幌工業建築 | 40 | 34 | 33 | 97.06% | 0.850 |
札幌東商業会計ビジネス | 40 | 33 | 40 | 121.21% | 0.825 |
札幌琴似工業電気 | 40 | 32 | 26 | 81.25% | 0.800 |
千歳国際流通 | 40 | 32 | 22 | 68.75% | 0.800 |
千歳国際教養 | 20 | 15 | 15 | 100.00% | 0.750 |
江別生活デザイン | 20 | 14 | 6 | 42.86% | 0.700 |
恵庭南普通 | 40 | 25 | 23 | 92.00% | 0.625 |
札幌西陵普通 | 24 | 15 | 10 | 66.67% | 0.625 |
札幌工業電気 | 40 | 24 | 23 | 95.83% | 0.600 |
札幌琴似工業情報技術 | 40 | 21 | 20 | 95.24% | 0.525 |
札幌丘珠普通 | 84 | 41 | 41 | 100.00% | 0.488 |
札幌琴似工業環境化学 | 40 | 19 | 13 | 68.42% | 0.475 |
当別家政 | 20 | 9 | 9 | 100.00% | 0.450 |
江別事務情報 | 20 | 9 | 8 | 88.89% | 0.450 |
札幌工業機械 | 40 | 17 | 16 | 94.12% | 0.425 |
札幌工業土木 | 40 | 14 | 13 | 92.86% | 0.350 |
野幌普通 | 24 | 6 | 6 | 100.00% | 0.250 |
当別園芸デザイン | 36 | 6 | 6 | 100.00% | 0.167 |
千歳北陽総合 | 80 | 11 | 11 | 100.00% | 0.138 |
札幌白陵普通 | 16 | 2 | 2 | 100.00% | 0.125 |
当別普通 | 16 | 0 | 0 | 0.00% | 0.000 |
推薦の倍率が低い。
推薦の倍率が低い・けど・不合格者が出ている
例
札幌西陵高校 24名定員・15名受験・10名内定
石狩翔陽高校 160名定員・151名受験・99名内定
札幌工業 どの学科も1名程度、不合格を出している
3校ともレベル的には、もっと合格者を出しても良いはずなのに、出てないです。
→「成績足りてないなら落とす」「推薦で簡単に入れる気は無い」みたいな高校全体の意思を感じます。
推薦の倍率が低い・不合格者も出ていない
→ 「推薦で合格しやすい」ハズ
例
札幌丘珠高校 84名定員・41名受験・41名内定
野幌高校 24名定員・6名受験・6名内定
推薦の倍率が低い・不合格者もでていない・けど
→ 「推薦で受験してるレベルが高そう」
例
札幌手稲高校 64名定員・60名受験・60名内定、不合格者が出ていないだけ、という感じがする。
ちょっと気になる高校(倍率が高い方のお話)
数字の上で気になる高校をいくつか。
札幌啓成高校・理数科 12名定員・16名受験・8名内定
→ ハッキリと「足りてないなら落とす」で落ちています。おそらく「落ちることを前提」で推薦出しているんじゃないかと思うほど(再出願で、有利に進めたい、という感じで)。倍率が1.3倍なのに、合格率が50%しかない(倍率2.0倍で合格率50%ならぴったり計算通り:倍率下がれば合格率は上がるハズ)のは学校の姿勢を表しているようにも見える。
似たようなことを思ったのは
札幌厚別高校・総合学科 140名定員・150名受験・130名内定
→ 決して「レベルが高い高校」ではありませんが、近年人気がある高校で、推薦で「20名落ちている」のは自己推薦になってからの傾向だなー、と。生徒確保の為に「150名合格」とは言いませんが「140名合格」にしても良いはずなのに、あえて不合格にしている感じが好感が持てる。「学校の姿勢」が表れているように思います。
ああー、あと、、
札幌東商業高校・会計ビジネス科 40名定員・33名受験・40名内定 合格率121.21%ってなんじゃ?
という数字がありまして。「33名受験して、40名内定」って?と思ったのですが、、、
そういえば、推薦であっても「第二志望」ができるんでしたね、多数の学科持ってる高校って(できないところもあります)。「東商業の他の学科を受験して不合格」+「第二志望に会計ビジネス」だった生徒さんが合格してるので、受験者数より多い、、、んですね。で、合格率が「120%越えている」んですよねー。合格率120%(笑)。
すっかりそんなことを忘れていて北海道教育委員会に問い合わせてしまいました、、、教育委員会並びに高校の対応してくださった先生方、ご面倒をおかけしましたm(_ _)m
自己推薦して行きやすそうなところ?
「自分のランク次第です」と言いたいところですが、、、、。
「倍率が1.0倍を切っている」かつ「合格率が100%」のところ、は推薦で行きやすいと言えると思います。
、、、ただ、そこが「自分が行きたいところかどうか」は別ですので「どこでもいい・推薦で行けるなら」という人向けの考え方ですね。
上で書いたような、丘珠・野幌や、白陵・千歳北陽などがあります。
今年は「手稲高校」もここに入っているのですが、さて、毎年続くのか「来年度から大きく変わるのか」判断が難しいところです(今年だけラッキーだった、となりそうな気もします)。
逆に、倍率が2.0倍を越えているところは「半数以上が落ちる」わけですから推薦において必要なランクが例年よりも高いと考えるべきで、、、あまり「受験しやすい」とは言えない感じになっています。
→ 推薦の倍率が高い高校は、一般入試でも倍率が高い事が多いので、、、「推薦で受けて、入れたらラッキー」「ダメなら再出願で、入りやすそうなところを選べるから、ラッキー」と考えて推薦受験する、、、という方法もあるかな、と思います。
自己推薦になって受験しやすくなったとはいえ、「ある程度以上のランク(と学力)」が無いと受験しても落ちてしまうのは学校推薦だった時と変わりません。
学校推薦の当時は「学校が止めていた」んですが、自己推薦になって「落ちるけど受験する」とか「落ちるとは思ってないで突っ込んでいく」という自爆型推薦とでも言うような推薦受験をする生徒さんがそれなりにいるんですよねー、、それもどーなのか、心配なところだったりします。
そもそも、推薦が必要かどうか。
自分の行きたい高校に入るために「推薦が必要かどうか」はしっかり考えておく必要あると思います。
「推薦よりも、一般入試でしっかり戦って入ったほうが良い」ことは多いです。
同様に、「自分の性格・体調を考えると、一般入試で受験するのはキビシイ」ので推薦が必要という生徒さんも多いなー、と思います。
どちらにせよ「推薦が必要か?」は早い内に考えておくといいでしょう。
その上で「自分には必要ない」・「自分には必要だ」から、「〜をしておくといい」と受験に向けた行動を取れるといいなー、、と思います。
一般入試だけが受験ではありません。私立の単願から始まって、私立推薦・一般、公立推薦・一般、と受験方法と受験校を考えていく必要があります。
推薦は、「ちょっと楽に入れるいい方法」だと思います。
「中学3年間、ランクをちゃんと取る」事ができている→「ご褒美で推薦合格する」という感覚かなー、と(高校入試の場合は、です)。
自分が行きたい高校が決まっているなら「推薦がどのくらいのランクが必要」なのか、調べてみると良いと思います。、、、と書くと「ネットで検索」しがちです。
、、、たぶんですが、出てないですよ、そういう情報って。
ホントにちゃんとした情報は「中学校の進路の先生たち」のところにあります。「ウチの中学だと、〇〇位のやつが◎◎高校に推薦で入ってる」といった情報。それ、塾とかよりも中学校の方にデータがたくさんある、と思います。
学校で真剣に聞いてみましょう。そして「自分が今行けそうなのか」を聞いて、できることを進めてみましょう。
受験、来年度がすでに始まっていると思います。
がんばりましょー。
おわり。
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