すごい校長・すごい先生が必要なのか?というお話〜ヒップホップ禁止令のお話から〜。

「ヒップホップ禁止令」というワードが独り歩きしつつあるのが怖いなーと思いつつ。
この大元の「麹町中学校の校長先生」のお話を、実はnoteの方で昔々に書いていて、、、このときも「麹町中に対して否定的な意見の記事」があって、書いています。

「不易と流行」だなー、と思った話。|ngapyody
「学校の『当たり前』をやめた。」学校の末路 「学校の『当たり前』をやめた。」学校があった。テレビなどメディアでも話題となったので、ご存じの方も多いかもしれない。 「『 agora-web.jp というお話がありました。以下引用。 「『当たり...

そもそも、、、何がどーなの?

麹町中、数年前に色々議論の的になったんですよね。


麹町中といえば、2014年に着任した工藤勇一前校長(20年3月定年退職)の下、数々の学校改革が実施された。
「固定担任制からチーム担任制の導入」「中間・期末考査の全廃」「宿題廃止」「服装頭髪指導を行わない」などの内容は、各種メディアでも取り上げられ、教育関係者を中心に全国的に注目を集めた。

財界さっぽろWeb「麹町中学校元校長・工藤勇一氏、改革で名をはせた教育アドバイザーが本誌で語った現在地」より

で、私が2020年(校長先生が退任された後)にこんな事を書いています。


定期テストをやめたり、校則をやめたり、、、の話

基本的に大賛成です。定期テストではない方法で成績評価をするのは先生たち大変だろうけど、絶対に(先生が)楽しいし、色々な利点がある。校則はそもそも「個人の自由」と「学校の規則」をちゃんと理解できるような授業を小学校の間にして「自分たちで考えさせる」とかが必要な事柄だと思っていますし(民主主義・自由主義の国なら当然、、、じゃないのかなあ?)、、、。

ただ、「言い出しっぺが居ない」とか「1つの公立校だけでやる」とか、愚策でしかないなー、と思います。十分予測されることだと思うのです。 「人気がでて、言い出しっぺが引き抜かれる」とか「人気がでて、人が大量にあつまる」とか。人気出て1クラス40人の上限に達しないように「他の中学校でも同じことを始めよう」とかしない理由、、、が「不易と流行」で書いた『結果として「使われていないよねー」となって「だったら昔からの方法でいいじゃん」』という教員の考えだったりするのかなー、と思います。

「不易と流行だなー、と思った話」より

えーっと、公立の学校の先生である限り逃れられないことがありまして。
「異動」です
異動せず「ずっと同じ学校にいる」ことは利権が絡んだりするので公務に関する人たちは「異動する」ことはお仕事の一部なんですよね。

で、、、、大きく改革をしていくのは悪いことではないですが、その改革が「今の世の中のスタンダードで誰であっても受け入れることができ・誰であっても実行できるような状況」になっていないと「異動してきた先生」がすぐに仕事ができない、わけです。

例えば「改革で勤務時間がフリータイム制になった学校」に「通常勤務時間で働いていた先生が来る」と、結局「通常勤務時間で働く」のでフリータイム制の意味がほぼ無いことになる。
→ 先生たちは毎年異動してくるので、異動してきた先生が多くなると「実質ほぼ全員が通常勤務時間で働いている」ので「勤務時間を通常勤務時間に戻す」、みたいなことが起きるわけです。

、、、麹町中のやってた事って悪い教育ではないですし、先進的で良い事例になっていただろう、と思います。
思いますが、、、結果として「どの程度定着して残るか」、2020年時点ですでに疑問に感じていました
だって、「そんなにいいことなのに、他の中学校に広がっていかない」んですよ?
たくさん視察に来ていたはずなのに「全国で定期テストを辞めた」というお話そこまで聞かないですよね?(札幌市内では1校ありますが、コロナ時期に辞めた中学校なんで、関係しているのかどうかはわからないです)

で、今回のお話「ヒップホップが踊れなくなる」なんですが、、、色々こんがらがっていて(笑)。

その1・教育方法のお話として

これが、上に書いたような麹町中が過去「定期テストが無い」とか「宿題なし」といった大きな改革の流れのお話につながるもので、、、「せっかく、いい方向に行ったのに何故戻すのか?」という議論になっているわけです。

その答えは「↑に書いたように、それがホントにいいことかどうかわからないから」だと思います。
やり始めて、改革の中心だった人が「定年退職で辞めて、他の(私立の)中学校の校長になった」わけで、、、アメリカの大統領選挙なんかだと、大統領が変わると「各役所に勤務しているスタッフがごっそり入れ替わる」のが普通だそうで。つまり「その党の支持者が役所に勤務して運営する」のが普通だそうでして、、、、トップが変わったら、運営していけない、ってのはごく普通かな、と思うんですが、違いますかね?

改革したけど、それが「定着するまでには至らなかった」ってことだと思うんです。それは「不易と流行」で言えば「流行」で、、、教育の根幹としての「不易(=変わらない・変えては行けない事)」までは至らなかった、ということだと思うのです。
今の日本において、定期テストは「不易」です。変えていこうという動きがあるのは間違いないですが、まだまだ不易。
部活動でダンス部ってのはずいぶん普通にあるようになってきましたが、、、問題は「部活動の位置付け」にもあるわけで。

その2・部活動、という問題点

部活動ってのは「学校教育法上は、教育活動ではない」=「先生たちの仕事ではない・先生が部活をしても(通常の)給料は発生しない」ということになっているのですが、「部活動を指導する先生は、校長が決定する」ことができるそうでして(どちらも法律的にそう判断できるんですよね、面倒くさいことに)。

で「部活動」ってのは学校において「教育のグレーゾーン」なわけで、、、面倒なものなんですが、、、その上で。

学校の場所を使って、指導者を呼んで(お金を生徒が払って呼んでるかどうかはわからない)、部活をする、、、となると、まず「顧問の先生」は指導の時間中、学校に存在している必要があります(例え、やることがなくても・家で子どもが泣いていても)。そして、学校の場所を使って・指導者を呼んで、となると「少なくともお金が発生する」=場所代・電気代・人件費(先生が待っている・指導者への謝礼など)が発生します。
、、、であれば少なくとも「大会に出て欲しい」と思うのは、悪いことなんでしょうか?
どんなものであってもいいので「お金出します、大会出て下さい」って要望は、「トレードオフ」としてあってもしかたないかなー、と思うんですよね。

そして「ヒップホップダンスの中学生の大会」ってのは無いみたいで。
そうなると「創作ダンス」とかでしか大会出場できないので、「そっちをやってほしい」というのは、、、ダメなんでしょうか?お金出している学校(スポンサー)の要望としては。

で、、、。
ヒップホップが踊りたい、なら「ダンス教室」で習ってダンスコンテストだとかに出るってのもありだと思うんですが、、、それって、どーなんでしょう?
ダンスのレッスン代は高いので、学校でやってもらえるとありがたい、というのはわかるんですが、、、それ「先生と学校と指導者に無料奉仕しろ!・学校なんだから」ってこと??って思ってしまうのは、私が部活動が嫌いだからでしょう、きっと(笑)m(_ _)m

その3・ヒップホップ、という文化

私が考えてたのはその2まで、でした。
最後は、呂布カルマさんのご意見で、、、これが一番しっくり来まして。

ええ、ヒップホップの根本は「スラム」や「非行少年」たちの心の叫びだと。それを「学校」でやるのが根本的に間違ってる、というご意見で(グラビアは無視して下さい・呂布カルマさん、グラビア好きなんです(笑))。

何にせよ、学校でできないことを嘆く前に、自分たちでどうやったらできるかを考える、、、のが「麹町中が育もうとした自由・自主」ではないかなー、、、とか書いていくと穿ちすぎるので、この辺りで終わりにします(笑)。

すごくないんですよ、だから。

数年に1回くらい、「この先生がすごい!」とか「この校長が改革してる!」といった話がでます。
出ますが、、、それって、他ではやってない(やれない)ので「すごく見える」んですよね。

私も辞める直前に「英語で(ALTの先生に)理科実験の説明をしてもらう1時間目・実際に実験する2〜3時間目(質問は英語でのみ受け付ける)・英語でレポートの下書き4時間目・情報の授業で清書をする5時間目・みんなで反省会6時間目」という授業の指導案まで作ったりしました。しましたが、、、「ダメだな」とも思いまして。どーやっても「どの高校でも、簡単に」はできないなー、と。

できたらすごいし、面白いし、、、生徒にも学びがあると思います。思いますがそれって「私の実績」にしかならないんですよね、他の人や、その授業変更して面倒なことになる先生には何のプラスもないですし、学校もそこまでプラスがないかもしれない(他の生徒や授業が圧迫されるので状況によってはマイナス、かもしれない)、、、わけです。

麹町中の改革が、内部的にどうだったのかはわかりません。わかりませんが「無くなっていく」ということは「不具合」があって「それを解決するだけの情熱と行動をする先生・リーダー」が居なくなった、ということを意味します。それは「公教育」において、継続的に・同質のものを与えるはずの「義務教育」において、、、どうでしょうか?(これが私立の中学校で、であれば全く何も文句がありません、私は)
見た目上、すげーいいんですよ、ホント。でも、その後始末・後片付け・尻拭い、、、は残ってないでしょうか?
何故か知らないんですが、そういったすごい先生・校長は、退職して「私立」に転職される方が多いんですが、、、。
公立でやり続ければいいのに、と本気で思うんですが、、、残らない方が多いですよね。あ、あと、大学へ行って研究される方も多いですね、そういえば。いずれにしても残らない、ですね。

、、、やはり、結果だけ見ると「自分を売り込むため」に見えてしまうのです(そうではない人が大半であることは理解した上で、です)。公教育の中だと「自分が考えてやっていること」は「数年後に異動になる」ことを想定してやっていかなければなりません。そうなると「3〜5年は定着にかかる」ことは「できない」わけで、、、でもやってみると、面白いように効果がでる(そりゃ、誰もしてないので、効果は上がるんですよ)、効果が出て、色々取り上げられて、、、私立から声がかかって、そっちへ移る、が多くなるわけです。
だって公立は「待遇も、何も変わらない」んですもん。すごかろうと、普通にやっていようと(笑)。

そうなると、結果、焦土が残ることが多いです。色々やって、ルールが変わって、細かいところはその先生しか(数名の先生しか)わからないシステムが・ルールが残って、消し炭のような・焦土な状況で。
、、、気がついたら、異動で分かる人が居ない状況になって、何も残らない、というのはたくさん見ました。
大学でやってたからCMI教育導入してみるとか、リスニングの為に知り合いの英国人を連れてくるとか、、、そういった「個人の力で、なんとかしてあげたい」というのは「その人が居なくなると、残せない・残らない」わけで、本来そうじゃなくどんな人がやっても大丈夫なのが「公教育・義務教育」のハズです。

だから、、、すごい先生・すごい校長先生、は要らないんですよ、ホントは。
普通に、当たり前に、、、その上で「新しいことを一つ積み上げて、その後ずっと残っていく」事ができる方がとんでもなくすごい、、、んですよね、ホントは。

「ヒップホップを踊る」という話は「教育的にどうなのか?」は答えがでない面倒な問題で。
ただ、呂布カルマさんの言う「ヒップホップは親・学校から隠れてやるもの」という指摘は的を射るものだな、と。
そして「すごい校長先生がいなくなったからできなくなったんだ!」ではなく「すごい校長が要らない」という状況を作っていかないと同じようなことが起きる気がするのです。

別にヒップホップダンス部や、ラップ部があっても、ブレイクダンス部やらBMX部、X-Game部があってもいいと思います。それが「社会的に許容されるよう、学校が変わっていく・受け入れる体制ができている」のであれば、いいと思います。
学校を変える為には「はい、今日から変えます」と変わることはないわけで。時間と労力と「世間:社会」の変化が必要だと思います。今回のヒップホップのお話は「許容度が人によって大きく差がある」と思います。、、、ということは「誰しも納得ができる教育・環境」ではないものを義務教育で行っている、、、という「もしかすると、ちょっとズレたことをしている?」のかもしれません(別にやってもいいんですが、それが「普通ではない」ことは理解しておく必要がある、と思います)。

上手くまとまらないので、noteで書いたものをそのまま。


公立校は不易を中心にしている

のを忘れないようにしたいです。流行を追うのは私立校でいいんじゃないかなー。お金かかること多いし(笑)
公立で、流行も不易も、、、というところは「既にスゲー人気」があると思います。で、中心に「それなり以上に有名な先生」がいます、ほぼ間違いなく。その先生が抜けたら代わりは居ないです、間違いなく。つまり、抜けたら終わり、異動したら終わり、、、になる、それが公立。だから「流行ではなく不易」を追い求めるのが公立!と宣言する地域が出てこないかなー、、と思いつつ。

「不易と流行だなー、と思った話」より

ホントに、なんで公立でやろうと思うんだろうか、、、何故なんだろ、そのうち、ちゃんと考えてみようと思っています(時間がないですm(_ _)m)。

おわり。

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この記事を書いた人
すぎやま

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名古屋出身・富山大学卒・富山で小学校講師・北海道で公立高校教員・家庭教師をしていたら塾ができていました。

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