「本当に強い大学ランキング(東洋経済)」の北海道内ランキングを作ってみた

「本当に強い大学ランキング(東洋経済)」の北海道内のお話

東洋経済新報社の「本当に強い大学2018」ランキング(2018年で4回目)を買って読みました。
他の雑誌でもいろいろ大学ランキングあるのですが、東洋経済新報社のランキングが面白かったんで、今回はそのお話を。

道内大学のランキング

道内順位全体順位大学名
1位14位北海道大学
2位159位函館大学(私立)
3位179位千歳科学技術大学
4位195位北海道文教大学
以下 省略

全体のランキングは約300位まで出ています。道内大学はそのうち10校(うち国公立は1校のみ)でした。

道内2位が、、、(笑)気になったので、「ランキングの集計方法」を確認。 
以下本誌より引用

今年2月〜3月に実施したアンケート調査に回答し、かつ2016年度の財務諸表を入手できた大学

という注意書きが。つまり、どちらかが無い大学については「載せていない」ということだと理解。

ちなみに、ランキングの指標は4つ

  • 「教育・研究力」…科研費補助金や教員一人当たりの学生数などを数値化してる
  • 「就職力」…主要企業400社への就職率、上場企業役員数などを数値化
  • 「財務力」…経常利益率、自己資本比率などを数値化
  • 「国際力」…外国人学制比率、海外協定校数を数値化

どちらかと言うと「経済学」的なアプローチ。大学でどういった研究内容が、、といった部分は考慮されていない「数字に出てくることで判断」している、とても「割り切ったランキング」といえると思います。

それだけに、納得・信頼できる部分も多いかな、と思っています。

道内のランキングについて、、、特になぜ入っていない?の話

 道内1位はゆるがないですね「北海道大学」は流石に全体でもトップランキングに入ってきます(がTop10に入れていないという事実は忘れるべきでは無いでしょう)。

 道内2位の函館大学(全体159位)の前に「小樽商科大学」や「室蘭工業大学」「北海道教育大学」、「北海学園大学」「北星学園大学」が入っていません。ここらへんの大学は「アンケート」か「財務諸表」が入手できなかった、、、ようです。国公立大学はおいておくとして、私立大学でこういったランキングに入ることは「大学の名前を全国に売る」ことになって、最終的に「学生数の増加」を見込めるはずです。ところが、北海学園や北星学園は載っていない。どちらの大学も「Web上に財務表ある」ので「アンケートに答えていない」ということです。道内の人で「北海学園大学」や「北星学園大学」を知らない方は少ないでしょう。事実、受験する生徒も多く、入ることも簡単ではなくなっているように感じています。道内(特に札幌圏)で理系進学したい生徒の大半が「北海学園」を考えるでしょうし、文系進学する生徒は「北星学園」を考える状況ですよね? その状況下で、わざわざアンケートに答える必要性を感じなかったんだろうなー、、と邪推しております(笑)

国公立、特に小樽商科大学と室蘭工業大学についてはどのくらいのランキングになるのか知りたいところです。道内での人気は高いですし、室蘭工業大学については道外からの学生も多く来ています。そういった部分で「どの程度上位に食い込めているのか」というのは気になるところです。

道内2位、函館大学は科研費補助金が「143万円」と、とんでもなく少ないのにもかかわらず(他のどの大学よりもとても低い)、2位。財務力が評価されている上に、就職率90%超え+「あの函大」で400社就職率が8.2%、、、という辺りが私から見て「やるな」というところです。決して大きな大学では無いですし、学力上位層が大量に居る大学でも無いですが、道南地域日本海側で教員してたときにも感じていた「意外と函館大学やるんじゃないか?」と感じていたのが数値に出ているように思います。

北大を除き、ランクインした道内大学(載せていない道内4位以下を含め)「科研費補助金が多いわけではないけれど」という大学が多いようです。それは「研究を何するかはさておいて、就職させてくれる大学なら良いんだよね」という実益的な部分を求められていることが透けて見えます。しかし、それが生徒が「大学を選ぶ」ときにどう働くか、というと、、、ちょっと別ではないか、と考えています。

生徒が大学を選ぶ基準として、このランキングの意味はあるのか?

無いです。
全くないですね。(大事なことなので2回言いました、、古い(笑))

このランキングは数値として見ると「大学が学生に対して・教授陣に対して・財務に対して、どれだけ頑張ったか」という指標となっていると思います。つまり大学→大学生という方向の働きかけではありますが、生徒→大学の方向にもしくは双方向になるとは限らない内容だと思います。そうなるとこれが「大学にはいる一番目の理由」になるとは限りません複数の大学で悩んで、最後の一手としてこのランキングを(保護者や大人が)使って、選ぶ、、、というために使うのが良いのではないか?と思っています。

このランキングの数値はそこに居る学生が「何が実現できているか」「どんなことができるか」は反映されきれていません(科研費などの数値が高いと実現しやすくなる、、、とは言えると思います)。そういった意味ではこのランキングを「生徒が大学を選ぶ基準として使う」ことは意味がないと思います。
しかし、「大学には就職のために入るんだ」と考える人にとっては使えるのかもしれません(が、既にそういった学生は就職が上手くいっていない話はTwitterやSNS上で盛んに言われています)。

やりたいことがある」「住みたい場所がある」「なんでもいい」というのが生徒たちの進学理由だと思います。この内の最後の場合にはこのランキングを使って話をするかもしれません。ほとんどの場合には使えない、意味は無い、と思っています。

ただし、が付く。

、、、ただし。大人が大学を見て判断をする基準としてはとてもおもしろいものだと思います。
ぜひ保護者の皆様においては読んでみていただきたいと思っています(塾においてあります、ご一読いただいてお話しましょう!)。どの大学が「どういった部分にお金を使っているのか」が透けて見えます。経済系のまとめ方は教育系とは違う視点で面白く感じます。やはり、「専門バカ」にならないことは大事だと改めて感じております。

では。

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この記事を書いた人
すぎやま

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