大学・高校の全入時代は既に来ているけれど、絶対に「来ない」理由

大学・高校の全入時代は既に来ているけれど、「来ない」理由

全入時代が、、、というお話。今回の元ネタはこの記事

結論を簡単に書くと「どこでもいい」なら大学でも高校でも入ることできますが「ここがいい」ならそんなことは全く無い、という話です。

記事中の「大学全入時代」という言葉

こんな表現で「大学全入時代」を書いています。

「2018年以降、大学に入学する18歳人口は減少の一途をたどる。大学「全入」時代が本格的に到来すれば、一般入試をクリアせずとも、名門大学へ簡単に入学できるようになる。」

出だしの部分でこう書いています。「人口減少で全入時代が来る」、理由はそれしか書いていないのですが「名門大学へ簡単に入学できるようになる」と言い切ってしまっていて、、、。

つまり記事中では「大学に誰でも(どこでもいいなら)入れる」ではなく「大学に誰でも(名門と呼ばれるところにも)入れる」という意味で「全入時代」と書かれています。

、、、まあ、当たり前ですが、そんな事にはならないでしょう。それは上の引用文の直後に理由が書かれてしまっています。

「中学受験模試最大手の首都圏模試センターによると、1都3県の中学入試の受験者数は’15年から4年連続で増加している。また、’16年の統計では、公立小学校を卒業する児童の12.6%が中学受験をするというから、8人に1人の割合だ。」

「中学受験者が増加」これがある限り、全入時代は(名門大学では)来ないだろうと思います。

中学受験が増える → 大学全入にならない ??

桶が降ると風邪が流行る話と一緒です。

  • 中学受験者が増えると、学力を上げる生徒が増える
  • 学力を上げる生徒が増えると、難関校や名門校を受験する人が増える
  • 難関校・名門校を受験する人が増えると、難関校や名門校を不合格になる人が増える

ので、この時点で全入になりませんね(笑)

さらに、、、、

  • 難関校・名門校で不合格になる人が増えると、中位校を受験する人が増える

、、、と続きます。これは、どこまでも続くわけではなく、最終的に「人気がない学校」が受け皿になります。結果として「大学に全員合格している(=大学全入時代)」状態は作られると思います。

しかし、中学受験をする生徒さんが狙うような名門大学(旧帝大や有名私立、医学部等)に「誰でも入れるようになる」「だから中学受験ってどうなの?」というお話は、、、ちょっと違うなあ、と。

同じことが高校入試にも当てはまっています

北海道内の公立高校入試でも同じことが起きています(断言)。

石狩圏は人口多いですが、それでも「倍率が1倍を切る高校」が多くあります。それはつまり「受ければ受かる高校」があるのです。しかし反対に「倍率が2倍に近い高校」も例年存在します(1.5倍〜1.8倍程度の高校は例年1校〜3校あり)。

しかし、倍率が高い=名門校・難関校ということではないのです。参考()

「風が吹いたら桶屋が儲かる」方式、もしくは「ところてん方式」でしょうか?

  • 難関校・名門校を受験する人が増えると、難関校や名門校を不合格になりそうな人が増える
  • 難関校や名門校を不合格になりそうな人が増えると、そもそも難関校・名門校を受験せず、楽に入れる学校を探す人が増える
  • 難関校・名門校を受験せず、楽に入れる学校を探す人が増えると、その学校の倍率が上がる

簡単にすると、上のような事が起こっています。

もちろん、これ以外の要因も多々あります。
「そもそも高校は減らす方向にある(道内は特に)」「大学は学科の人数を減らしている」=「定員数を減らす」こともされているので、全入だけれど「どこでも全入」にはならない、と言えます。

受験の傾向

大学受験でも、高校受験でも、「ちょっと楽に入れる良さそうな(人気がある)ところ」に集中しています。

(それはもしかすると、「難関校へ入ること」「しっかり努力して勉強すること」を馬鹿にしているような風潮(参考:テレビはいつまで「勉強のできる優等生」をバカにし続けるのか)が関係しているのかもしれません)

「楽に入りたい」という傾向はココ数年、北海道高校入試で顕著になっています。「楽して入れる」ところを狙う生徒たちが増えているのですが、一方で「難関校・名門校」を受ける人数(倍率)は大きく変化していません。

難関校・名門校は人気があって倍率は高いまま(全入なんてなりそうにもない)

そうではなく「誰でも入れる学校」も未だある(全入は随分昔からで、最近の話ですらない)

という傾向があります。どこを受験するか、しっかり考えて(考えさせて)下さい。学校によっては「思わぬ影響で倍率が大きく上がる」ことがあります(例:平成30年北海道高校入試・平岸高校1.8倍)。

この高校(大学)はどうなの??という具体的なお話を知りたい方はご連絡いただければと思います。ブログで書ける内容であれば書きますが、個別のお話は「面談でしっかり」お話させていただきたいな、と考えています。

 

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この記事を書いた人
すぎやま

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