平成30年 北海道公立高校入試 分析

平成30年 北海道公立高校入試 分析

今回の試験、理科は大変だったようです(実験考察系の問題の出題が多かった)。結果はおそらく合格点は全体的に下がるだろうという予測(数週間するとリンク先無い可能性あり)が出ています。

まだ平成30年の入試平均点などが出ていないので具体的なことは言えないのですが、ちょっと思いついてデータ処理したところ、面白い数値が出ました。

昨年と今年の合格ボーダー点数を比較してみた

上でも書いたように、今年は昨年と比べると「理科の難易度が高く」「合計点が低く」なり、結果全体的には「ボーダーライン点数(合格点)が落ちる」ことが起きています。

しかしどんなときも「例外」があるわけです。昨年よりもボーダー点数が高くなっている高校がいくつか見つかりましたので、数値化して順位付けしてみました。

行なった処理と結果、考察です。

処理方法

同ランクのボーダー点を 「今年の点数」÷「昨年の点数」で計算
1以上になると今年のボーダーライン点が高い → 合格点数が上がっている
 → 人気Up?難易度Up?
1以下になると今年のボーダーライン点が低い → 合格点数が下がっている
→ 人気Down?難易度Down?

 札幌南高校 H30年 Aランク 239点 H29年 Aランク 246点
239 ÷ 246 = 0.972 → 昨年より低いボーダーライン点。理科の分だけ?

結果

上の方法で処理した数値(今年点数/昨年点数)の上位20校です。

  • 倍率が直接関係していない(0.9倍〜1.7倍までバラバラに存在)
  • 札幌工業石狩南石狩翔陽厚別白石東豊といったトップ校ではないものが上位にたくさん入っている。
  • 逆に札幌南は14位札幌北が20位となっている。
  • 各地域の有名校・専門科が入っている

という結果になっています。

順位高校名学科名H30ランク得点H29ランク
得点
今年点数/昨年点数倍率
1札幌工業土木H116H961.2081.0
2石狩南高校普通C153C1361.1251.3
3石狩翔陽総合F96F891.0791.2
4東豊高校普通J105J1001.0500.9
5清田高校B144B1381.0431.2
6北広島普通B174B1731.0061.3
7国際情報国文A189A1891.0001.4
8新川高校普通B163B1631.0001.4
9厚別高校総合E126E1280.9841.3
10白石高校普通D158D1610.9811.3
11恵庭南体育G96G980.9801.0
12国際情報グビB142B1460.9731.4
13札幌南普通A239A2460.9721.3
14札幌西普通A211A2180.9681.5
15手稲高校普通B167B1730.9651.2
16札幌東普通A209A2180.9591.5
17札幌英藍普通D112D1180.9491.2
18琴似工業環化G81G860.9421.3
19札幌平岸普通C142C1510.9401.7
20札幌北普通A219A2360.9281.2

 

この数値から見えること・言えること

いくつかの要因でこの結果になっているので細かく言えませんが、、、、。

Cランク以上の専門科は人気があります。特に国際情報はとても人気です。

また、ある地域において「通いやすい高校」や「入りやすい高校」が上位に入っているように見えます。地域の2番手、3番手くらいに上がる高校(入りやすくて学校の評判も悪くない高校)は最近人気が高く、結果「昨年より合格点が上がった=少し入りにくくなった」と言えるのではないかと思います。

例えば、北広島高校のような昔からの「地域1番手の高校」の場合、上位陣の札幌流入が激しくなってからは「結果的に2番手」として人気が落ちていました。が、決して「学校が悪くなったわけではない」のですが、受験者数が減っていたため「入りやすいけどレベルの高い高校」になっていたことに受験生が気がついて集まって、、、点数が上がった、と見えるわけです。(他に石狩南、新川、手稲などが当てはまりそうです。)

また、厚別高校白石高校前からブログで書いているように地域的に中間層のランク(F・G)が行けるところが少ない問題の関係で、平岡高校+真栄高校の受験生が減ると、厚別高校の受験生が増える、という流れがあるようです。
平岡高校はD〜Gランク、厚別高校はE〜Gランク、白石高校は平岡と同じくD〜Gランクで、ランクが共通で通学圏が被っており、数年前平岡高校の倍率が1.5倍になった時には厚別高校と白石高校が下がるという現象も起きています。

同じように近隣地域の札幌南、旭丘、平岸、藻岩高校で似たことが起きているように見えます。(南は無理だから旭丘、旭丘キビシイから藻岩、、、じゃなくて平岸にしておこう、、で、平岸が1.7倍、、、に見える)

国際情報、手稲、稲雲あたりでも起きているのではないかと思っています。東豊、丘珠、東陵でも起きているように見えます。似たようなことは各地域(通いやすい範囲で)起きていると思いますが、今回の数値ではこの辺りがとてもわかりやすく出ていたように思います。

来年の受験に向けて

こういったデータはあくまで「大人(=保護者と教員)のもの」です。どこを受けるとより良い(=本人がしっかり出来るか)かを考えるときの参考にしていただければと思います。

「A高校はレベル高いから、倍率低かったB高校にすれば良いや」という選び方をするとき、近隣のC高校や同じレベルで話にでるD高校の倍率や状況を見てみてください。それによっては「みんなB高校を狙うんじゃないか?」ということが見える、、、かもしれません。

という大雑把な分析、でした(もう少し詳細に分析して夏前に今年はブログに出したいと思っています:塾・家庭教師先のご家庭には毎年お話している内容です)。

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この記事を書いた人
すぎやま

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名古屋出身・富山大学卒・富山で小学校講師・北海道で公立高校教員・家庭教師をしていたら塾ができていました。

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